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米中断交まで後一歩

断る力 (文春新書)

 ここにきて米中関係が更に悪化しつつあります。すごいの一言です。

  トランプは戦争はする気はありませんが、中国をいじめることは大好きなようです。戦争には至らない中国への嫌がらせは今後ますます加熱していくことでしょう。

 事茲ニ至っては中国側は完全に路線を間違えてしまったと判断せざるを得ません。ファーウェイを事実上ぶっ潰したのに続き、領事館の撤廃、しかも72時間以内です。3日以内に引き揚げるのはどんな組織でも困難なのではないでしょうか。

「 中国は米政府の要請を受け、テキサス州ヒューストンの総領事館を閉鎖する
 米当局は中国に対し、72時間以内に同総領事館を閉鎖するよう求めた共産党機関紙・人民日報系の新聞、環球時報の胡錫進編集長がツイートしていた。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は22日の記者会見で、米政府がテキサス州ヒューストンの中国総領事館を閉鎖するよう21日に求めてきたと明らかにした。汪氏は「一方的な政治的挑発であり、深刻な国際法違反だ。今回(の要求)はこれまでにないエスカレートした行動だ」と反発。要求を撤回しなければ、「必ず正当で必要な対応を取る」と報復する方針を示した。
 汪氏は「米側が突然要求した」と主張したが、AFP通信によると、国務省のオルタガス報道官は「米国の知的財産を守るため総領事館の閉鎖を命じた」と表明した。オルタガス氏は「(外交官には受け入れ国の)内政に干渉しない義務がある」と語った。
 詳細は不明だが、米国は内政干渉や自国の利益を侵害する行為を中国側が行っていたと判断したもようだ。香港問題などで対立を深める米中関係がさらに悪化することは確実で、汪氏は「(米国の要求は)横暴であり、中米関係を損なう。強く非難する」と強調した。」

米、中国に総領事館閉鎖要求 「知的財産保護」目的―外務省反発、報復へ:時事ドットコム

これはいきなりというよりは領事館がスパイ活動の拠点となっていることが明白になったからなのでしょう。アメリカにはアメリカの言い分があると言うことですね。

少しはスパイ活動を停止するぐらいの措置を執っておけば良かったのにそうしなかったために、今回のような領事館の撤去を求められることになったのでしょう。

ですから、中国は鈍感なのですよ。アメリカがどの程度怒っているのかを考慮せずに従来の方針を漫然と続けていたので、ここに来てやられてしまったのです。

 ついでですので中国の誤解をもう一つ挙げておきましょう。

中国公船による沖縄県尖閣諸島沖の接続水域への侵入が常態化している。20日で連続98日となり、これまでの最長記録だった2019年4~6月にかけての連続64日を更新し続けている。最近は日本漁船への接近を繰り返すなど、威圧的な行動も目立ち、政府は警戒を強めている。」

中国公船、尖閣沖侵入が常態化 98日連続、最長記録更新中:時事ドットコム

こうした現状に対してアメリカがどのように反応しているかというと。

ポンペオ米国務長官は8日の記者会見で、中国による沖縄県尖閣諸島沖侵入やベトナム沖の南シナ海進出を例に、中国には領土紛争をあおるパターンがあると批判した。最近はブータンとの間でも国境問題を引き起こしていると述べ、「世界はこのいじめ行為を許すべきでない」と強調した。」

中国公船、尖閣沖侵入が常態化 98日連続、最長記録更新中:時事ドットコム

これで次の展開はどうなるのかは明らかでしょう。トランプは戦争嫌いですが、バイデンは?どうでしょうね。トランプほど嫌がらないと思います。またトランプが当選したとしても次期の政権は、実質上ペンス政権になるでしょうから、まあ、お楽しみはそこからです。2021年は大変な年になりそうですよ。