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トランプ大統領の変節

 アメリカの情報機関の元高官も述べているように、ロシアにうまく遊ばれたといういんしょうもありますが、ほんとうのところは、プーチン大統領から北朝鮮に関する情報を耳にしたのでしょう。

  その内容として推定できるのは、北朝鮮が核の開発を終えた」ということと「ミサイルはもう北米にまで届く」ということだったのではないかと想像します。のど元にナイフを突きつけられているということに、トランプ大統領は気がついたのだと思います。
 それでも、北朝鮮に対する大規模な軍事攻撃の可能性も残されてはいます。ただ、トランプ大統領は、韓国のために戦う意思はほぼ100%失っていると考えられます。
 それは、韓国の非礼な態度と中国への接近から判断できます。もう、アジアでは日本、そしてインドが味方であれば良いぐらいに考えていると思われます。
 トランプのベトナムでの発言を紹介しておきましょう。
 「トランプ大統領は、先週の土曜日にベトナムで、北朝鮮に関して「挑発ではなく,進歩(progress, not provocation)」を要求しました。それも、金正恩の核の脅威に関してアジアの指導者と会談した後に、です。
 「安全と安全保障は全ての文明化した国家が団結するべき目標だ。我々は進歩を望んでいるのであって、挑発を望んでいるのではない。」とベトナム大統領トラン・ダイ・クアンとの記者会見で述べました。
 「我々は安定性を望んでいる。混沌を望んでいるのではない。我々は平和を望んでいる。戦争を望んでいるのではない」とトランプ大統領は語りました。
 トランプ大統領は、韓国の国会で演説を行いました。その際には、朝鮮半島の非核化のために全ての同盟国が団結することを求めました。
 「全ての責任ある国家は、北朝鮮というならず者国家が考えられないほどの人命の損失で世界を脅迫するのを停止させるために行動しなければならない」と、継続した核の脅威に言及して、トランプ大統領は記者会見で述べました。
 ベトナムでのトランプ大統領のコメントの数時間前には、金正恩を「チビでデブ」と馬鹿にして、金正恩が,数カ月にもわたるつばぜり合いの後で「友達になろうと必死になっている」と述べていました。
 トランプ大統領は、過去においては、北朝鮮がアメリカやその同盟国に脅威をもたらすならば、北朝鮮を「完全に破壊するだろう」と述べていました。」

Trump on North Korea: 'We want progress, not provocation' | TheHill


 米ロ首脳会談は、正式の会談ではなかったようです。しかし、アメリカではロシア・ゲートが議論されているときに、表だって正式会談を行うわけにも行かなかったのでしょう。ただ、プーチンが伝えたかった情報はトランプ大統領には伝わったはずです。
 これで、直近の北朝鮮危機は回避されたと考えて良いでしょう。ただ、その後の方がずっと厄介ですが。