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改めて問題になるイランと北朝鮮の関係

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 2018年ももうすぐ終わります。そろそろ頭の中を2019年に合わせていきたいと思います。2019年に問題になるのは、ほぼ間違いなく北朝鮮問題でしょう。韓国の経済崩壊とともに来年は、日本にとっても深刻な問題になることでしょう。

 「イランの抵抗運動組織の公式文書で、驚くべき主張がなされた。この文書が断言しているのは、核兵器について議論するために、イランの多くの当局者が北朝鮮渡航してきたということだ。今週、ポンペオ国務長官が今週の国連決議に違反しているとイランを批判した直後に、この文書が発表された。
 イラン国民抵抗会議(NCRI)の文書によると、多くのイラン当局者が、金正恩核兵器政策に関して協議しているというのである。
 軍需物資、核・ミサイル装備の入手と引き換えに、イランの政権は北朝鮮に石油を輸出している、とこの衝撃的な論文は主張している。

 この論文によれば、「イランの政権は北朝鮮の戦略味方」である。
 「最高指導者であるハメネイ、ハッサン・ロウハニ大統領、それにイスラム革命防衛隊(IRGC)元参謀総長モセン・レザイをはじめとする現在の当局者の多くは、北朝鮮を訪問して核計画について協議している」と述べた。

 イランイラク戦争以来、北朝鮮のミサイル・核専門家がイランに一貫して滞在していたとこの論文は主張している。
 「イランの弾道ミサイル構築:核能力のあるミサイルへの進歩」と題されたこの文書は、「北朝鮮人が滞在する場所の正確な位置がわかっている」と主張している。それは「モルヴァリッド・ホールを過ぎた東部に向かうバハイハイウェイの終点のホメイニ複合施設」だというのである。
 さらに、この論文は、関係している特定の個人も特定している。
 報告書によると、イラン革命防衛隊(IRGC)の代表者と指揮官は、北朝鮮を定期的に訪問しており、2013年2月12日に北朝鮮が行った第3次核実験には、モーセン・ファーリザデー(イランの核技術者)も臨席していたと伝えられている。
 この文書はさらに、ファーリザデーが北朝鮮を訪問した際には、平壌市で最も豪華な施設のひとつであるホテル高麗に滞在したと主張している。
 イランの抵抗組織NCRIのホセイン・アベディニ代表は、彼のグループの事実の提示に関して、エクスプレス紙に次のように語った。「弾道ミサイル計画は、常にイランの政権の悪質で破壊的な地域政策の一部であった」
 「この計画は、独裁政権の存続を保証するための政権の柱の一つとなっている」
 体制変更の提唱者は、さらに、次のように述べている。「現在のイランの体制派、この数年で、イランの好戦的で地域を不安定化させる政策という文脈で、イランの富の中から膨大な金額をミサイル計画に投資している。」
 NCRIは、イラン全域の弾道ミサイルの製造、試験、打ち上げに関与した42のIRGCセンターの所在を確認し、公開した。
 「これらの弾道ミサイルは主に北朝鮮の設計と模型に基づいている
 NCRIの発表がなされたのは、マイク・ポンペオ米国務長官と並んで、英国が今週国連安全保障理事会でロウハニのイラン政権を批判した後のことだった。
 英国のカレン・ピアス国連大使はといえば、「イランは、この国連安全保障理事会の懸念に真剣に取り組むとともに、周辺地域への軍事力の行使や拡大主義的安全保障ドクトリンが、イランにより多くの困難をもたらし、地域の不安定性を招くだけであることを認識する必要がある」と述べている。
 一方、ポンペオ国務長官は、イランのミサイル実験を禁止するよう国連に要請した。
 彼は、「イランは諸国家の善意を利用し、堅固な弾道ミサイル勢力を追求し、何度も安全保障理事会の決議を違反している」と語っている。
 「米国はこれを絶対に容認しない」
 「中東で平和と繁栄を求める国も同様に容認しない」
 共同行動計画(いわゆるイラン核合意)は、イランの核兵器計画を抑止し、核爆弾を製造する能力を奪うことを意図していた。
 この合意は、イランと、世界の大国、つまり、中国、フランス、ドイツ、欧州連合、ロシア、英国、米国(その後、トランプ大統領がこの合意から離脱した)の間で作成された。
 この取り決めのなかで、アベディニ氏は、「非常に弱い立場にあったイラン政権に対して、数多くの不必要な譲歩を行った」と述べている。
 「イランからあらゆる核解発を除去するべき時が来たが、残念なことに、大国はは多くの譲歩を行ったが、その譲歩は機能せず、イランの現行政権をより大胆にした」」

Iran news: Iran cooperation with North Korea on NUCLEAR weapons REVEALED, sparking World W | World | News | Express.co.uk

 気がかりというか残念なのは、この文書の出所が、反体制派の組織であるという点です。反体制派ですから、ある程度はその主張を留保する必要があります。

 ただ、この認識はほぼ現在のトランプ政権の認識と同じであるという点にも注意しておく必要があるでしょう。したがって、現在でこそ、トランプ大統領は、北朝鮮とは融和的な姿勢を崩していませんが、それ以前に、北朝鮮とイランは分かちがたく結びついている、あるいは結びつけて考えなければならないということです。

 現在の北朝鮮との交渉が行き詰まれば、改めて北朝鮮との軍事紛争という可能性もありますが、現在の韓国の状況を考慮すれば、朝鮮半島から米軍を撤退させるという可能性が高くなるでしょう。統一朝鮮ができれば、それを放置し、中国と同時につぶす。あるいは、安全保障の空白となった朝鮮半島に中国が進駐するという可能性すらあります。少し先の話にはなりますが、北朝鮮も韓国も国家としては崩壊することは避けられないでしょう。