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外堀を埋められた北朝鮮

 現在の段階で、北朝鮮とロシアの外交交渉が活性化しています。TBSテレビは次のように報じています。

 「北朝鮮外務省の高官が率いる外交団がモスクワを訪れ、6日、ロシア外務省側との会談に臨みました。
 ロシア外務省によりますと、モスクワで会談を行っているのは、北朝鮮外務省のイム・チョンイル第一欧州局長率いる外交団と、ロシア外務省のアンドレイ・クリーク第一アジア局長です。両国の外務省間の交流計画に基づき、定期的に行われている会談だということです。
 北朝鮮の核・ミサイル開発で緊張が高まる中、北朝鮮側は、ロシア代表団を平壌ピョンヤン)に招待するなど、「圧力ではなく対話を」と訴えてきたロシア側との関係を維持する姿勢を見せてきました。一方のロシアは、これまで北朝鮮と、アメリカや韓国の仲介を行う用意があることを表明してきました
 また、今回の会談については、北朝鮮にあるロシア大使館が事前に情報を公開したことから、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり孤立化する北朝鮮側と外交ルートがあることを、ロシア側が国際社会へアピールしたい狙いもあると見られます。」

北朝鮮外交団、モスクワでロシア外務省と会談 TBS NEWS

 この動きは、平昌オリンピックの背後での外交戦と対をなすものです。そして、そのロシア側の対応の一つとみられているのが、次のAFP記事です。
「【2月8日 AFP】ロシアのアレクサンドル・マツェゴラ(Alexander Matsegora)駐北朝鮮大使は7日、ロシアは国連(UN)安全保障理事会決議に従い、北朝鮮人労働者の送還を開始したと明らかにした。
 国営ロシア通信(RIA Novosti)によると、同大使は、「北朝鮮からの労働者の雇用禁止はロシア経済への打撃となるが、われわれは国連安保理の決定を忠実に守る。多く知事がすでに送還を始めた」と述べた。
 国連安保理は昨年12月、対北朝鮮制裁を強化する内容の新たな決議を採択し、国外で働く北朝鮮国民全員を2019年末までに送還するよう義務付けた
 マツェゴラ大使によると、ロシアでは約3万5000人の北朝鮮人労働者が働いており、大半が建設業、農業、漁業に従事している。賃金はロシア国民と同等で、うち40%から50%を労働者が受け取り、残りは北朝鮮政府に納められるという。(c)AFP」

ロシアが北朝鮮労働者の送還を開始 国連制裁履行 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 確かにロシアは北朝鮮に対する原油禁輸などには反対していますが、その一方で南北朝鮮の仲介なども提案しています。ただ、今回の北朝鮮出稼ぎ労働者の帰還は、北朝鮮にとって大きなダメージになるでしょう。

 派手に軍事パレードを行った北朝鮮ですが、そろそろゲームセットという雰囲気がしてきました。