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ロシア経済は大丈夫なのか

 昨年末の日ロ首脳会談がチャンスだったのだと思います。プーチン大統領は親ロ派のトランプが勝利したために、日本に不必要な譲歩は不要と考え、北方領土交渉は頓挫してしまいました。

 しかし、プーチン大統領は「読みが甘かった」のです。EUの制裁は解除されず、米ロ関係はますます悪化し、日本との関係強化も進んでいません。

  軍事面でいくらマッチョに振る舞おうとも、経済制裁原油安は重大な障害になっているはずです。思えば、ロシアは今後も成長する余地が大いにあるのです。たとえば、都市開発、住宅建設部門です。ロシアの住宅は現在冷戦終了前に建てられたものがほとんどです。新たに建て替え需要が発生する可能性が高いのです。

 しかし、ウクライナ侵攻によって全てを失ってしまいました。シリア情勢をどれほど巧みに裁いたとしても、足下の経済がぐらついているようではとても戦争はできないでしょう。ブルームバーグからです。

「 非上場の金融機関でロシア上位5行に入るB&N銀行が、同国中央銀行公的支援を要請した。中銀が応じれば、1カ月とたたない間に大手銀行2行が救済されることになり、危機が近づいているとの懸念が強まりそうだ。
 ロシア中銀は発表文で、B&Nの要請について「極めて近い将来に」決定すると表明した。中銀は8月、国内大手商業銀行のオトクルィチエを救済したばかり。」

ロシア、大手銀行がまた公的支援要請-過去1カ月で2件目 - Bloomberg

 そろそろ本格的な経済対策を取らなければ、第三次世界大戦が始まる前に、ロシアが退場に成りかねません。