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ロシアとアメリカの和解は事実上不可能に

映画パンフレット 「ランボー3-怒りのアフガン-」 主演 シルベスター・スタローン

 プーチンアメリカとの和解の希望が実現する可能性は非常に低くなりました。

 「ロシアは、英国での元ロシアのスパイとその娘の毒殺未遂事件に対する米国の新たな制裁に直面しつつある。

 トランプ政権は、ロシアが生物化学兵器禁止条約を遵守していることを証明できなかったと、火曜日に議会に通知した。

 米国は8月にロシアに対して制裁を科した。1991年の米国の法律によって、自動的に別のラウンドの制裁が開始される。

 共和党エド・ロイス下院外交委員会委員長が激怒していることもあり、新制裁がどうなるのか、いつ発効するのかは不明である。

 ロイス氏は、「第2回の制裁措置において、行政が計画やタイムラインを欠いていることは容認できない」と述べた。また「プーチン大統領が将来の兵器級神経薬の使用を誓うことを拒否したことは誰も驚かないはずだ」とも述べた。

 英国のソールズベリー市において、元ロシアのスパイSergei Skripalと彼の娘Yuliaは、ソビエト時代の神経エージェントNovichokと接触して3月に重傷を負った。

 英国は、殺害の嫌疑がかかっている2人のロシアの軍事情報機関の工作員を非難している。

 6月にはたまたま毒物の入った香水瓶を拾った女性が死亡し、彼女のボーイフレンドが負傷した。

 ロシアはどちらの場合も関与を否定している。」

Russia Faces More US Sanctions Over British Poisoning Case

 そろそろトランプ大統領も、ロシアのあきらめの悪さには匙を投げかけているようにも見えます。そもそも、パリでの首脳会談を持ち掛けたのはアメリカのボルトン安全保障担当補佐官でした。

ロシアを訪問中のボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は23日、モスクワでロシアのプーチン大統領と会談した。プーチン氏は会談で11月11日にパリで開かれる国際行事で、トランプ米大統領と面会する機会を持つことを提案した。トランプ氏が表明した中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄する意向についても説明を求めた。」

プーチン氏、パリで米ロ会談提案 :日本経済新聞

 しかし、上司のトランプ大統領はこの提案を自ら覆すのです。

「トランプ氏はアンドルーズ空軍基地で記者団に対し、「われわれがパリで会談するか分からない。恐らくないだろう」とした上で、「しかし、われわれはG20では会談する予定だ。その後も多分、会談を行う。恐らく多くの会談が行われるだろう」と語った。

 トランプ氏の今回のコメントは、11日にパリで開催される第1次世界大戦終結100年の記念式典に合わせて米ロ首脳が会談を計画しているという両国当局者の発言を覆す形となった。トランプ氏は計画変更の理由を明らかにしなかった。

 ロシアのウシャコフ大統領補佐官外交政策担当)は2日、プーチン氏がパリの式典でトランプ氏と「短い」会談を行った後、ブエノスアイレスでのG20サミットでより長い会談を行う予定だと述べていた。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は10月23日にモスクワでプーチン大統領と会談した後、両首脳がパリで「一般的な2国間会談」を計画していると説明していた。」

トランプ氏、プーチン大統領と週末に会談することは「恐らくない」 - Bloomberg

 結局、英国のロシアに対する根強い反感に引きずられる形でロシア制裁は強化、その結果、ロシアとの接点もアメリカは失いつつあるといったところでしょう。

 今回の追加制裁は、来年の米ロ関係に暗い影を落とすことでしょう。特に中東のシリア情勢には注目が必要でしょう。