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アメリカとロシアが破談

核のボタン 新たな核開発競争とトルーマンからトランプまでの大統領権力

 米ロの核交渉が破談しました。

  そもそも、中国が参加しない核交渉はないはずなのですが、プーチンは「現状維持を無条件に一年延長」と提案したのですが、アメリカがそれを断りました。

「 オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は16日、ロシアのプーチン大統領が新戦略兵器削減条約(新START)を無条件で1年間延長すると提案したことについて「話にならない」と拒否した。2021年2月の期限切れを控え、米ロの駆け引きが続く
 米国家安全保障会議NSC)が16日、オブライエン氏の声明をツイッターで発表した。オブライエン氏はロシアに対し「新STARTを1年間延長し、その間は米ロが全ての核弾頭(の保有数)に上限を設けると提案した」と明らかにした。プーチン氏が米国の提案を拒否したことを踏まえ「予算のかかる軍拡競争が始まる前にロシアが方針を再考することを望む」と強調した。
 新STARTは戦略核弾頭に加え、戦略爆撃機大陸間弾道ミサイルICBM)、潜水艦発射弾道ミサイルSLBM)の配備数に上限を設けている。米国は新STARTの対象外で一般的に爆発力を抑えた戦略核弾頭の保有に関し、ロシアが優位に立っているとみる。新START延長と引き換えに非戦略核弾頭に制限を設け、ロシアの脅威を抑える戦略だ。
 一方、米国はロシアに核戦力の削減を必ずしも求めていない。現状維持を認めるものであればロシアにとって受け入れやすい案ともいえる。トランプ政権は11月の大統領選前にロシアと何らかの核軍縮合意を結びたい考えだ。プーチン氏の提案を拒否したが、今後も交渉を続けるとみられる。」

米、ロシアの新START延長案を拒否 駆け引き続く (写真=ロイター) :日本経済新聞

個々でのキーワードは非戦略核兵器ですね。ロシアの方が開発が進んでしまったこの小型核兵器を何とかイーブンの所まで戻したいというのがアメリカの狙いでしょう。見方を変えれば、ロシアとしては中国と組んでアメリカに対抗するという選択肢を維持しながらも、いつでも中国を切れるようにしておきたいと言うのが本音でしょうから、その上での核交渉ということになります。核合意がこのまま破断すれば、そのまま中国・ロシアいっしょにやっつける計画が台頭することでしょう。まあ、来年の2月までであればまだ交渉の余地はあると言えます。結局は、大統領選次第なのかも知れません。