国連で中国の弁護をする国
いつまでも中国はひとりぼっちではありませんでした。今では仲の良いお友達と言えばイランですが、さすがにイランではたちが悪すぎます。そこで出てきたのがこの国です。
「 国連総会第3委員会(人権)は6日の会合で中国の人権問題を討議した。ドイツのホイスゲン国連大使が、日米英仏を含む39カ国を代表し、中国新疆ウイグル自治区の人権状況や香港情勢に関し「重大な懸念」を表明。これに対しパキスタンが55カ国、キューバが45カ国を代表して中国擁護の論陣を展開し、非難の応酬を繰り広げた。
共同声明に署名した加盟国の数では中国擁護派が上回ったが、英国のアレン国連代理大使は、中国が複数の国に対し、米欧の声明に賛同しないよう「経済協力をめぐる脅しを含め、非常に大きな圧力」をかけたと記者団に明らかにした。
これに対し、中国の張軍国連大使は「米英独が主導する小さなグループが、対立をあおっている。あらゆる外交手段を使って他国に圧力をかけているのは、米英独だ」と反論した。
米欧などによる声明では、自治区でのウイグル族などへの人権侵害の報告が「増加している」と指摘。バチェレ国連人権高等弁務官の自治区訪問を直ちに認めるよう要求した。また、6月末に施行された香港国家安全維持法(国安法)に対して「深い懸念」を示し、言論、報道、集会の自由を保障するよう呼びかけた。
一方、パキスタン代表は国安法に関し、「香港が長期的な繁栄や安定を享受する正当措置だ」とする声明を発表。キューバ代表による声明では、中国が自治区内で人権に配慮しながらテロ対策を講じてきたとし「感謝を示したい」と中国の政策を持ち上げた。中国擁護の声明に署名した国は、アフリカや中東諸国が目立った。
国連総会、中国の人権問題めぐり非難応酬 擁護派上回るも「中国が複数国に圧力」 - 産経ニュース
この記事にもあるように、パキスタンとキューバなわけです。キューバは共産圏であり、アメリカの裏庭なので、こちらはアメリカにお任せするとして、注目するべきなのはパキスタンです。
習近平の中国の手下の国、それがパキスタンです。中国はすでに、パキスタンの開発だけでなく、軍にもかなりの影響力を持つように成っています。
びっくりするのが、既にパキスタンはAPIを備えた潜水艦を保有しているのですよ。
「 パキスタン海軍の拡大はカラチで加速している。新しい建設ホールと乾ドックが容量を大幅に増加させる造船所では、大幅な機能強化が見られます。詳細は乏しいが、中国が設計したAIP(Air Independent Power)潜水艦の現地建設がそこで行われる可能性が高い。
8隻のType-039B「ハンゴル級」潜水艦はパキスタン海軍を大きく後押しするでしょう。彼らはパキスタン海軍の潜水艦艦隊の2倍以上のサイズになるでしょう。
新しい潜水艦は、中国海軍のタイプ039A元クラスの変種です。建設は、中国造船産業公社(CSIC)とカラチのKarachi Shipyard&Engineering Works(KSEW)に分割されます。KSEWは以前、パキスタンのフランスが設計したアゴスタ級潜水艦の現地建設に参加していました。
カラチの建設現場は、潜水艦がオルマラに建設されるという以前の報告をやめるかもしれません。2016年には、地元の潜水艦建設が、そこに建設中の新しい潜水艦再建施設(SRC)で行われることが報告されました。オルマラでは重要な建設工事は見られません。
新しい建設ホールと乾ドックは、KSEWのカラチ造船所サイトの南端にあります。ホールの足場は2015年に初めて観察されました。それ以来、ツインレーンホールはゆっくりと形になりました。外殻はほぼ完成しているように見えます。彼らの屋根の下には、2隻の潜水艦を並行して建造するのに十分なスペースがあるはずです。
整列した乾ドックの作業は2016年に開始されたようです。これはノルウェーが設計したSyncroliftシップリフトタイプで、水上に建てられています。セクションの製造はおそらく中国で行われた。乾ドックは長さ126m(415フィート)、幅32m(105フィート)で、7,881トンの持ち上げ能力があります。これは新しい潜水艦にとって十分な大きさであり、将来的にはフリゲートサイズの軍艦やより大きな潜水艦が可能になるでしょう。
現在の情報に基づくと、中国で建造された最初の新しい潜水艦は2022年に引き渡される予定です。最後の4隻の船体の現地建設は、2028年まで続きます。中国からの買収はトレンドの一部です。近年、いくつかの主要なパキスタン海軍の軍艦プログラムが中国に行きました。そして、パキスタン海軍と中国海軍はすでに緊密に協力しており、中国の軍艦とパキスタン海軍の潜水艦を含む緊密な演習が含まれています。
建設ホールは、パキスタン海軍の主要な潜水艦停泊地に近い便利な場所にあります。また、PNSイクバルのSSGN(特殊作戦群(海軍))基地のすぐ北にあります。これは、パキスタン海軍のX-Craft特殊潜航艇プログラムの拠点となっています。ミゼット潜水艦の現地建設も新しい場所で行われるのは当然のことのようです。
技術移転はKSEWに利益をもたらします。彼らのスターリングベースのAIP(Air Independent Power / Propulsion)技術は、パキスタンのAgosta-90Bタイプのボートに搭載されているフランスのMESMAシステムとは異なります。パキスタンは、MESMAシステムを採用している唯一の国です。ただし、タイプ039B潜水艦は比較的保守的な設計です。
Type-039B潜水艦は、中国のシステムと兵器をパキスタンのシステムと組み合わせる可能性があります。地元の兵器には、核対応のバーブル巡航ミサイルが含まれると予想されています。これらを装備したボートは、パキスタンの核抑止力の一部を形成します。この抑止の役割が典型的な攻撃型潜水艦の任務とどのように調和するかは不明である。」
Pakistan's New Type-039B AIP Submarines: Image Shows Shipyard Expansion - Naval News
日本や米国がインド海軍にかなりの肩入れをしなければ、日本のタンカーはペルシャ湾を通航できなくなります。パキスタン軍の増強はインドにとっては頭の痛い問題で、それでは核兵器を使いましょうとは言えないのが頭が痛いところです。これだけ軍事協力が進展しているのですから、インドと中国が戦争になれば、インドは中国人民解放軍だけでなく、パキスタン軍も相手にしなければならないと言う事態が想定できます。それを止めることが出来るのは、恐らくサウジアラビアのサルマン皇太子だけでしょう。
そう考えるとイスラム圏の対中包囲網も必要になりますね。UAEあたりの動向はチェックしておかねば成りませんね。
」