進む中東の外交革命

この件に関しては既にエントリーに立てています。

UAEに続き今度はオマーンですから、サウジがイスラエルを国家承認すれば、ほぼ中東の外交革命は完成するでしょう。

 　少し付け加えれば、カタールの動向も気になります。今のところカタールとイスラエルの間に動きはなさそうですが、カタールもイスラエルと国交を樹立すれば、パーフェクトゲームでしょう。

　こうして湾岸諸国がイスラエルと国交を結べば、少なくとも国交を結んだ国はイスラエルの核が自国には落ちないと安心できるでしょう。その一方で中国への原油輸出でこれから制約がかかるかも知れませんね。イスラエルを中心とした一連の外交革命は、イスラエルのイランに対する地位を強化するだけでなく、今後の中東戦争がイラク対周辺諸国という形を取ることを運命づけていると言えます。イランと言えばレバノンのヒズボラですが、現在のレバノンが港湾での大爆発を機に国家としての機能を停止していることを考慮すれば、イランの孤立がひときわ目立つことになります。イランはかくして中国への傾斜を深めざる得なくなり、アジアの戦争がイランを敵国とする周辺諸国からの戦争に連結する可能性が高くなってきました。すくなくとも世界大戦の準備が着々と進んでいるような印象があります。