富士山よりも高い高地での紛争にアメリカも介入か
今回はアルジャジーラの報道を取りあげます。
「インドと中国の国防相はロシアの首都で会談し、アジアの核保有国がラダック地方東部の紛争地域の境界線に沿って緊張の高まりを解決しようとしている。
どちらの側も、インドのRajnath Singhと中国の魏 鳳和将軍の間の金曜日の会議の詳細を与えなかった - 今回の会談は6月に衝突が20人のインド人兵士を殺したヒマラヤ地域で数ヶ月前に噴出した武力衝突以来、2つの側面の間の最初の高レベルの接触であった。
大臣は中国、インド、パキスタン、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンからなる上海協力機構(SCO)の国防長官の集まりの傍らで会った。
インドは、前回の中国との国境衝突で20人の兵士が死亡したという。
「地域の平和と安全保障には、信頼、非侵略、相違点の平和的解決、国際ルールの尊重の風土が求められている」とシン氏は会談で述べた。
インドの国防省は、会談は2時間20分に及んだとツイートしたが、詳細は明らかにしていない。
魏はシンに両国が状況を "冷却" し、"平和と静けさを維持するべきであると言った" 中国の国防省はそのウェブサイトで言った。
しかし、それは緊張のための責任にも言及し、"(責任は)完全にインドとある"と述べている。"中国の領土の1 インチも失われることができない、" 中国の大臣は言った。
世界の2 つの最も人口の多い国間の争われた3,500 キロメートル(2,175 マイル) のボーダーは北のラダックの地域からシッキムの東部インドの州に伸びる。
最新の膠着状態は、世界で最も高い仮設滑走路と世界最大の灌漑システムの1つに供給する氷河を誇る原始的な風景の一部をめぐるものである。
4月に国境の小競り合いが噴出して以来、両国からの数万の軍隊は4,300メートル(14,000フィート)の上の困難な地勢の中で争っている。
インドは中国が実効支配線(LAC)ライン、2 つのアジアの巨人間の事実上の国境線を軍隊を無理矢理通過させたことによって二国間の合意に違反していると告発している。
一方、中国は先週、「インドは中国の領土主権を著しく侵害している」と述べ、LACに侵入したインドを非難している。
一方、ドナルド・トランプ米大統領は金曜日、インドと中国の紛争解決に協力する準備ができていると述べた。
トランプ大統領は記者団に対し、状況は「非常に厄介なもの」であると述べ、両国は「多くの人々が理解している以上に、はるかに悪い方向に向かっている」と付け加えた。
ワシントンのロイター通信によると、米国の評価は、中国もインドも戦争をするほど紛争を押し進めることには興味がないということだという。
ホワイトハウスでの記者会見で紛争について質問されたトランプ氏は、状況を和らげるために何ができるかについて両国と話し合っていると述べた。
「我々は中国とインドに関しては、支援する準備ができている。何かできることがあれば、ぜひ参加して協力したい」と述べた。
トランプ氏は過去にも核保有国同士の仲介を申し出たことがある。中国は第三者が仲介する必要はないと言っているが、インドもまた米国による仲介に熱意を示していない。」
Biden battles Trump, lack of enthusiasm among Black voters | News | Al Jazeera
インドとしても、米国の支援を受け取れば、米中衝突の片棒を担がされることになります。それは勘弁して欲しいというのが、インドの本音でしょう。富士山よりも標高が高い場所での軍事衝突は恐らく想像を絶する厳しさでしょう。
中国側の姿勢としては隙があれば侵略するという事なのでしょう。
あくまで推定ですが東シナ海・南シナ海で米軍との軍事衝突が始まれば、カシミール地方も何も起こらないとは考えにくいのではないでしょうか。
例えばフォークランド紛争の際には、米国は形の上では中立を守っていました。しかし実際には、衛星写真の提供などインテリジェンス分野で英国に協力していました。今回も、まず、そこから始まるのではないでしょうか。
今回のラダック高原での衝突は中国の失敗だったとしみじみ思います。というのも、米日豪印のクワッドという枠組に印度を位置づけるきっかけとなったためです。