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運命の8月26日と管新内閣の運命

 

ナインイレヴン 運命を分けた日(字幕版)

 後世の人が見れば、8月26日が転換点だったという事に気がつくでしょう。

  今年の8月26日にあったことと言えば、安倍首相が28日に記者会見を開催するという発表でした。
 中国に目を転じれば、中国人民解放軍が中国本土から「空母キラー」「グアムキラー」と呼ばれる弾道ミサイル4発を発射し、南シナ海に着弾したことと、中国国内では習近平自らが、人民警察旗の授与式が行われました。これまでは、警察と言えば、国務院の中の公安部の管轄下にありましたが、少し前から治安維持業務に当たる人民武装警察は中央軍事委員会の管轄になっていました。そして、今回は一般の警察も共産党が管轄することになったという事です。
 さらにいえば、内モンゴルでのモンゴル語教育の廃止も9月からでした。国内で刃向かうものは誰であれ踏みつぶすという意欲がよく伝わってきます。さらに、インドとの国境紛争でネパール出身のインド兵が1名なくなっています。周りの世界に対して全て喧嘩を売っているというのが9月の初旬での中国です。
 このプロセスからもわかるように、習近平が権力を強大化させればさせるほど、国内並びに周辺諸国との緊張が高まっていきます。
 アメリカは、このまま中国を放置すれば、手がつけられなくなる事をよく理解しています。この数年で何とか中国を解体しなければ、今度はアメリカが危なくなると考えています。「中華人民共和国が関与する軍事および安全保障の進展に関する報告書」がそうで、核戦力をとっても、このままではアメリカが危ないことを国防総省はよく理解しています。
 現在ではアメリカもICBMの発射実験を9月2日に実施しており、もはやミサイル実験の応報とでも言える状態に至っています。

 このような国際的な文脈で管内閣は、急速な緊張の高まりに対応しなければ成りません。膨大な数に膨れあがっている中国人留学生の問題、日本からの技術流出の阻止、中国進出企業が改めて中国から撤退する際の更なる支援、そして軍事費の増額とほとんど待ったなしの状態です。管新首相にはこの歴史の荒波を是非乗り切っていただきたいと思います。