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SARS越え確定

殺人ウイルスの謎に迫る! 新型インフルエンザはどうして危険なのか? 致死率80%以上の凶悪ウイルスとはなにか? (サイエンス・アイ新書)

 今回の武漢肺炎の影響の大きさが明らかになりつつあります。遂に、SARS越えです。当時と現在では中国の経済規模が違います。ということは・・・・。

 「  新型コロナウイルスが中国の興隆の見通しを厳しいものにしつつある。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の大流行も中国が震源地で、死者数は800人近くに上ったが、その後、中国の成長は急速に回復した。今回は、当局は感染拡大阻止で強力な手段を講じているものの、新型ウイルスの感染力がより高い可能性があることで、効果は打ち消されている。
 その上、中国経済は既に不振だったとは言え、SARSのころに比べれば世界経済成長に占める割合は格段に大きい。投資家が不安を募らせるのは無理もない。
 27日は日本から欧州にかけて株式市場は大きく下げ、原油相場はほぼ3%急落した。新型ウイルスの震源地に近い金融市場ほど、たぶん影響は大きいが、香港でそれが実感されるのは株式市場が春節旧正月)休場を終えて再開する29日になってからだ。
 中国本土の生産活動は今や、大きく途絶された状態だ。6000万人近い人口を抱える湖北省で移動制限が敷かれたためだ。当局は製造業の集積地である東部蘇州や金融センターの上海での春節連休延長も決めた。
 新型コロナウイルスは致死性は低く見えるが、中国にとっては過去の感染症大流行よりも経済面への危険が大きい。
 SARS流行当時、国内総生産(GDP)は2桁に近いペースで拡大していた。今や、国際通貨基金IMF)によると昨年6.1%だった成長率は21年には5.8%に鈍化する見通し。銀行は既に不良債権に苦しんでいるのに、新型肺炎流行のため経営難になった企業には低利融資で支援をせざるを得ないだろう。中国が豊かになるにつれ、通常、景気浮揚で選好される手段であるインフラ投資も効果は減る。中国政府は景気面でますます消費者への依存を強めているが、消費者は今や、財布のひもを締める可能性のほうが高い。
 中国の経済規模は、中国以外でも問題がひどくなりやすいことを意味する03年当時、世界のGDPに対する中国の寄与度はわずか4%、世界の成長額に占める割合も同程度だった。しかし今年の寄与度は約17%、成長額に占める割合は29%に達する見通しだ
 今までIMFが今年の世界の成長率見通しを3.3%に下方修正するとしていた主な理由はインド経済の低迷だった。新型コロナウイルスの感染者が米国からオーストラリアと出現するようになり、一部の国は入国した者を追い返したり隔離措置を取ったりしている。中国の新たな大流行はまさしく新たな脅威だ。」

コラム:中国の新型肺炎、世界経済への脅威はSARSより深刻 - ロイター

 今回の肺炎は犠牲者が1000人程度を超えることはほぼ確実なのでしょう。現地のメディアを見る限りでも、一晩に100単位で仮想しているようです。今後その数字もさらに拡大していくでしょう。ということは、世界経済に与える影響も日を追って拡大することになるでしょう。マーケット的には要注意ですね。