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英国のEU離脱をメリットに変えるゲームチェンジャー

Fear: Trump in the White House

 トランプ大統領がどんな国にも関税をかけたがっていると考えるのは早計です。それにしてもとんでもないプランが出てきたものです。

 「 「英国の健康保険制度を外国との競争に開放し、消費者・環境規制を撤廃し、二国間の労働者の移動の自由を認めるという米英の自由貿易協定の過激なブループリントが、著名なEU離脱論者によって発表される予定だ。
 この草案は、重要なものとみなされている。というのも、この草案を提出した組織の背後には、英国の通商大臣のリアム・フォックスとアメリカのトランプ大統領との関係が存在するためである。
 この草案の発表は、メイ首相の離脱案よりも、完全なEUとの断絶の方が好ましいとする保守系の英国議員のグループによる政策の公表の一週間後に行われた。
 新たな貿易交渉の文言は、自由貿易のためのイニシアティブというシンクタンクによって準備された。このシンクタンクは、EUに懐疑的なダニエル・ハンナンと、アメリカの右派のシンクタンクで、コーク兄弟によって資金援助を受けているケイトー研究所によって創設された。
 「理想的な米英自由貿易交渉」という文章は、ロンドンとワシントンで火曜日に発表される予定であったが、ケイトー研究所のサイトで一足早く公表された。(以下略)」

Rightwing thinktanks unveil radical plan for US-UK Brexit trade deal | Politics | The Guardian

 このガーディアン紙の記事によれば、環境保護政策はほぼとっぱらってひたすら経済成長を目指すというプランのようです。これだけタイフーンによる被害がでているのですから、二酸化炭素排出に対する世間の目は厳しくなることはあっても、緩やかになることはないでしょう。

 しかし、実際にトランプ政権では、こうした保守系シンクタンクによる環境規制撤廃策が採用されています。

 なにより、英国にとって米国という市場を確保できれば、これまでにない利点となるでしょう。英国の保守系の議員らが「No deal」でいいんだとしきりに語っているのは、アメリカとの連携があるためでしょう。

 この米英自由貿易協定が実現すれば、ユーロ圏は弱体化することになります。それと同時にポンドは急上昇することでしょう。