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陰謀論から見たドル円相場とビットコインならぬプーチン・コイン

 果たして、特定の日付でドルが急上昇するということがあり得るのでしょうか。

  迷惑メールではないのですが、ユダヤ筋から奇妙なメールが届くことがあります。

今回のメールには次のようなリンクが張られていました。

Dollar Reboot

 このリンクによると、2018年1月1日にドルが暴騰するというのです。このリンクの元を辿ると、Jim Rickardsという人物にたどり着きます。

 本人はブログも持っているようなので、そちらもチェックしたのですが、どうも北朝鮮に対する開戦を契機にドルが上昇すると主張しているようです。

 まだ、北朝鮮問題は平和的解決の道が残されているので、第二次朝鮮戦争が始まるとは言えないでしょう。それ以前に、戦争が始まれば果たしてドルは上昇するのでしょうか。昔は有事のドル買いといわれていましたが、最近の経験でも明らかなように有事の円買いなのではないでしょうか。

 そんな突っ込みはともかく、このジムさんのブログにはおもしろい記述が記載されていました。

ロシアに対する制裁はドルだけを傷つけるだろう

ロシア中央銀行のエルビラ・ナビウリナ総裁は、プーチン大統領に「SWIFTの閉鎖の脅威があった」と報じました。「私たちは取引システムを更新しました。もし何か問題が起きた場合、SWIFTフォーマットのすべての操作は引き続き機能します。我々は類似の制度を作り出しました」と述べました。
 ロシアはまた、米ドルを除く新たな国際通貨秩序を導入する中国の計画の一部にも加わっています。その計画によれば、中国は元とロシアの石油を買うことができ、ロシアはその代金を上海の金交換所から金で入手することができるというものです。
 現在、ロシアは反ドル体制の武器をもう一つ所持しているようです。
 ロシアの開発銀行VEB、それにロシアのいくつかの省庁が、ブロックチェーン技術を開発するためにチームを組んでいるとされています。彼らは、完全に暗号化された分散型の安価な決済システムを作りたいと考えています。これは西側の銀行、SWIFT、または米国に依存せずにお金を移動させることができます
 これはちょうど別のデジタルトークンであるビットコインとは関係ありません。ブロックチェーンテクノロジー(現在は分散元帳テクノロジ(DLT)と呼ばれることが多い)は、多種多様な資金移転を可能にするプラットフォームであり、おそらく金に裏打ちされた新しいロシアの国家仮想通貨もそこに含まれることになります。
それは、「プーチンコイン」となるのでしょうか。
 ここでの究極の敗者はドルになるでしょう。これは、投資家が金などの資産にポートフォリオの一部を配分するもう一つの理由です。」

Jim Rickards Blog: Sanctions on Russia Will Only Hurt the Dollar

 確かに、SWIFTのネットワークから逃れるために国家が仮想通貨を用いるというのは新しいアイデアでしょう。金の裏打ちがなされるなら、信用できるかもしれません。それでも、プーチンコインにはどうも二の足を踏んでしまいそうです。