FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

中国との戦争を覚悟したアメリカ

米中開戦1 (新潮文庫)

 ペンタゴンが発表した内容ですから、ある程度は割り引いて考えなければなりませんが・・・。

 「 RIMPAC海軍演習にはこの数年中国が参加していたが、南シナ海では人工島を武装化を続けアメリカの競争者として振る舞っていることを考慮し、もう沢山だ(enough is enough)ということで、アメリカはRIMPAC海軍演習には中国を招待しないと決定した。
 「中国は南シナ海で論争になっている地域で軍事化を継続しているが、この地域の緊張を高め不安定化させることにしか役に立っていない」と述べるのはペンタゴンのスポークスマンであるクリス・ローガン中佐である。彼は水曜日に「南シナ海における中国の不断の軍事化に対する最初の対応として、我々は人民解放軍海軍が2018年のRIMPAC演習に招待しないという決定を下した」と語っている。
 RIMPAC演習は、2年に一度開催され、26カ国から数十席の艦船が参加する演習である。今年中国がこの演習に参加していれば、3度目になる筈であった。
 ペンタゴンが中国を同格の競合国(peer competitor)と表現した直後にこの動きがみられた。ペンタゴンは全ての軍事企業に、中国のファーウェイ社やZTE社の携帯電話、モデムその他の電子機器の使用を禁止するように求めている。
 中国は、2014年以降、人工島の建設を継続している。その中には運用可能な滑走路と防空システムも含まれる。」

China was just uninvited from a massive naval exercise. Here’s why.

 RIMPACは、言うなれば太平洋地域の社交パーティーのようなものです。その主催者である米海軍から、「今年は誘わない」と断言したのは大きな意味があると言えます。「もう十分だ」という表現に見られるように、米軍は中国側の不遜な動きに怒り心頭なのです。

 今回の不招待の直接的な原因は、南シナ海の人工島とされています。中国が今更南シナ海から撤退するとは考えられません。

 したがって、今回の事件は米中の軍事衝突の前の前の段階であるとは言えそうです。