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アフマディネジャド前イラン大統領、自宅軟禁か

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 イギリス系のメディアによると、アフマディネジャド氏がロウハニ大統領を批判したことを理由に自宅軟禁されているとのことです。デイリー・コーラー紙は次のように伝えています。(写真はイラン情報公安省大臣マフムード・アラーヴィです。プレスTVからお借りしました)

 「前イラン大統領のモハマド・アフマディネジャドは、ロウハニ大統領を批判し、騒動を引き起こしたことを理由に自宅軟禁されているとアルクッズ・アルアラービー紙が『テヘランからの信頼できる情報』として伝えている。」
 昨年12月にアフマディネジャド氏は「指導者の中には国民の問題と懸念から離れて生活し、社会の現実について全く知らないものもいる」と語っていた。
 「今日のイランを苦しめているのは、誤った管理出会って、資源不足ではない」と彼は語っている。
 アフマディネジャド氏のコメントが登場したのは、イランの反政府抗議活動が街路で展開されていた時であった。イラン国内の抗議活動は国際社会の注目を引き、イランの体制変革を希望するトランプ政権の支持を受けている。
 多くの抗議者は支配体制に反対した言動をとったために逮捕されるか殺された。
 前大統領は、この数週間の現政権ともめていたと伝えられている。ロウハニ大統領は先週の木曜日に、アフマディネジャド氏は「体制との対決の道を歩んでいる」と警告していた。それに対して、アフマディネジャド氏は、イラン国民はロウハニ大統領の支配を覆すかもしれないと暗示したと伝えられている。」

Ex-Iranian President Reportedly Arrested | The Daily Caller

 デイリー・コーラー紙は、元が取れない情報であることを認めていますが、これでロウハニ大統領が直ちに強硬な姿勢をとれなかった理由が明らかになりました。つまりは、イラン国内の権力闘争であったのです。
 対米強硬派であった(はずの)アフマディネジャド氏の反旗という点が興味深いです、彼は、大統領には就任したものの、聖職者ではありません。うがった見方をすれば、聖職者独裁というイラン国家の原理を批判しているようにも見えます。
 イランが、反米である理由は、聖職者たちが反米だからだという事実がそろそろイラン国民の間にも広まりつつあるのではないでしょうか。イランがパーレヴィ国王の下でアメリカの影響下にあったときの方が遙かに豊かだったことは、年長者なら知っているでしょう。また、サウジアラビアに対抗するのも、シーア派としてのプライドが許さないからでしょう。

 これに対して、上の写真の情報公安省大臣は、国内の抵抗運動を弾圧することを明言しています。

PressTV-Iran vows 'crushing' response to terrorists, hostiles

 今回のイランでの騒動はまだ始まりに過ぎないようです。これでアフマディネジャド処刑ということになれば、中東の今後はさらに暗転すると予想されます。