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バイデン政権もクアッドを継承

 

 

すくなくとも、安全保障に関しては、バイデン政権は強硬策を継続するようです。

  しかし、大統領選のプロセスを見る限りどこまで信用できるかはわかりません。さしあたりは急速に進駐になることはないとだけ見ておきましょう。

「 ジョー・バイデン行政府のジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が対中国圧迫協議体である「クアッド(Quad,米国・日本・オーストラリア・インドが参加した集団安保協議体)」の継承を公開的に明らかにした。クアッドはトランプ前政府で作られた。文在寅ムン・ジェイン)政府ではバイデン・習近平時代を迎えて米国か中国かという選択の圧迫がさらに大きくなるものとみられる。
 サリバン氏は先月29日(現地時間)、米平和研究所(USIP)のテレビ会議を通じて「クアッドの形式(format)と作動方式(mechanism)を継承・発展させる」として「(クアッドは)太平洋地域で米国の実質的な政策をたてていく基本的な土台になるだろう」と話した。アントニー・ブリンケン新国務長官が最近、日本・オーストラリア外交長官との電話会談でクアッドの重要性を強調したことと同じ流れだ。
 韓国外大国際地域研究センターのカン・ジュニョン・センター長は「クアッドが中国はもちろん、北朝鮮に対する圧力の仕組みになり得るということからトランプ氏の遺産であるにもかかわらず、アジア地域の管理のためにクアッドを継承するとみられる」として「韓国にはクアッドへの参加を準備してほしいという事前予告に読まれる」と話した。
 サリバン氏はこの日、バイデン行政府の最優先解決課題として「国内問題」を挙げた。政権発足前から続いてきた新型肺炎の拡散、経済危機、議会乱入まで起きた分裂状況などを先に解決するという趣旨だ。同時に「同盟国と気候変動、核拡散、サイバー攻撃、経済難などに対応するだろう」とした。
 サリバン氏は北朝鮮問題には言及しなかった。ブリンケン長官も先月27日初めての記者会見で北朝鮮という言葉に言及さえしなかった。南北関係の改善のために米朝交渉をバイデン政府の優先順位に入れたがる韓国政府の立場とは対照される。経済社会研究院のシン・ボムチョル・外交安保センター長は「バイデン行政府が北朝鮮に対して意図的に言及しない部分もある」として「時間をかけて北朝鮮を綿密に観察するという意味」と話した。
 韓米政府の時刻表が異なるというのも対北朝鮮認識の隔たりを作る部分だ。シン・センター長は「次期大統領選まで13カ月が残っている文在寅政府は早急に南北関係の改善に成果を上げたがるが、今発足したばかりのバイデン行政府は最初のボタンからまともに留めたがる」として「極端に対北朝鮮連携は次期韓国政府とすれば良いと考えているかもしれない」と話した。
 バーウェル・ベル元在韓米軍司令官は先月30日、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)に韓米合同演習の重要性を強調する声明を公開して「韓米両国大統領が(北朝鮮の)敵対行為の可能性を知らせる一方、同盟の力を再確認する共同声明を直ちに発表すべきだ」と主張した。

サリバン米大統領補佐官「バイデン大統領、クアッドを継承・発展」…韓国の外交負担はさらに増大 | Joongang Ilbo | 中央日報

 このように、バイデン政権も、対中強硬策を、少なくとも安全保障の面ではトランプ政策を継承することになりました。これは中央日報の記事ですが、韓国も中国につくかアメリカにつくかで迷いがあるのでしょう。北朝鮮は韓国以上に当惑していることでしょう。これまではトランプ大統領との関係をばねに中国にも対抗できたのですが、今はそれができなくなってしまっているからです。ですから、バイデン政権の下では東アジア問題は基本的に何も決まっていないぐらいに考えておいた方がよいでしょう。