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深まる米ロの対立、戸惑うドイツ

 

トランプの敗北によって、米ロ対立が 更に悪化する見込みです。民主党は基本的にロシアには強硬な姿勢を見せているため、バイデン政権が成立後も厳しい関係が続くでしょう。

 「 米政府は欧州の同盟諸国や民間企業に対して、ロシア産天然ガスをドイツへ直送する海底パイプライン「ノルドストリーム2」の建設作業に加わらないよう呼び掛けており、数週間以内に幅広い追加制裁を発動する態勢を整えている。複数のトランプ政権高官が23日明らかにした。
 3人の高官は「非常に近い将来」に議会の指示に基づいたノルドストリーム2に対する新たな制裁を打ち出す準備をしていると説明。そのうちの1人は「われわれはこの案件でじわじわとボディーブローを与えてきたが、今やプロジェクトの心臓部を直撃する手続きを踏みつつある」と述べた。
 ロシアは今月に入ってノルドストリーム2の建設を再開。既に全区間の90%を完成させた後、これまでの米国による制裁で作業は1年間中断していた。今回の工事はドイツの排他的経済水域EEZ)内の浅海部分が中心で、100キロに及ぶ未完成区域の大半を占めるデンマーク沖の深海底はまだ手を付けていない
 米政府は、ノルドストリーム2が完成すれば、ロシア産天然ガスに対する依存が高まることで、欧州のエネルギー安全保障が脅かされると主張。ロシアは、米国が制裁を実施しているのは自国の液化天然ガス(LNG)業者の利益に配慮した行動だと反論し、完成を目指す構えを見せている。
 こうした対立は、来年1月に米国で政権が交代しても続く可能性がある。米議会はノルドストリーム2反対で与野党の足並みがそろっている上に、バイデン次期大統領は2016年、このプロジェクトは欧州にとって「好ましくない取引」だと発言した経緯があるからだ。さらにバイデン氏は、最近の米政府機関への大規模なサイバー攻撃にロシアが関与した疑いがあることを巡り、同国を改めて批判している。」

米政府、「ノルドストリーム2」向け追加制裁を準備=政権高官 | ロイター

 現在の大統領選を見ても証拠があっても有罪にならないのですから、ノルドストリーム2はほとんど不可能でしょう。強引に作ればNATOの枠組が壊れてしまいます。ドイツは困るででょうねえ。原発なくすと言ってみたり、風力やると言ってみたり、結局エネルギー資源を輸入するしかなかったという結末なので。ノルドストリーム2でエネルギー確保と思っていたら、このようにアメリカから横やりが入ったりで、ドイツの将来は暗いですね。

プーチンも困るのでしょうが、こちらは困ってもいいや。