台湾軍が人民解放軍機を撃墜の誤報を発したインドの背景
#BrekingNews : #Taiwan air defence system shoots down #China #PLA - Airforce aircraft after intrusion into Taiwanese airspace. pic.twitter.com/Hs0qEOjfQK
— News Line IFE 🌈Live📡 (@NewsLineIFE) September 4, 2020
見たらおどろおどろしいのですが、
墜落したのは中国本土のようです。ですから、台湾政府は台湾軍による撃墜を否定しています。
台湾の国防部も正式に否定しているのでほとんど確実に今回はフェイクニュースです。
「インターネットで「台湾がCCP SU-35機を撃墜しましたか?」という反響を受けて、空軍司令部は厳粛に反論しました。
空軍司令部は、聴衆を混乱させる目的でインターネット上に故意に虚偽の情報を作成および流布することにより、そのような悪意のある行為を強く非難すると指摘した。
空軍司令部は、空域の安全を維持するために、本部は台湾海峡周辺の海と空域の状態を注意深く監視し、偽りのニュースや虚偽のニュースの拡散を防ぎ、社会不安を回避し、人々に安心してもらうよう訴えることをタイムリーな方法で正確に提供することを強調しました。」
というわけで、せいぜいフェイクニュースだったわけですが、なぜこのような誤報が生まれたのか背景を説明しておく必要があるでしょう。
このフェイクニュースの発生源はインドのメディアなのですが、これはインドが中国との対決を待っていると言う事情があります。ラダック渓谷でインド軍兵士が20名程度死亡してから、インドでは中国に対する復讐熱が盛り上がっています。さらに、インドの周辺国、パキスタンやスリランカに兵站拠点を作りつつあると言う事情があります。このまま中国の進出を放置すれば、インドは中国にがんじがらめにされてしまいます。アメリカとは若干状況は異なるのかも知れませんが、中国と言う国家をこのまま存続させておけば、自国の安全保障が損なわれるという懸念は共有されているのだと思います。現在はインドと中国の間には両国に武器を供給しているロシアが入って何とか関係を維持していますが、極東で紛争が勃発すれば、すぐにカシミール地方も戦場になります。インドはやる気です。ですから今回の誤報もフライングのようなものです。本当に台湾が撃墜していれば、そのまま軍事紛争に突入する可能性がありました。それがインドにとってもチャンスであるという事です。