石油減産の見込みは低い
久しぶりにトランプ砲が炸裂しましたが、果たして目標に命中したのでしょうか。
「 トランプ米大統領は、原油相場の急落を招いた市場シェア争いに終止符を打ち、世界で日量1000万バレルの原油減産を実現しようと働き掛けている。
トランプ大統領は2日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談したとした上で、サウジとロシアが原油生産を約1000万バレル削減すると見込んでいるとツイッターに投稿、米原油先物相場はこれに反応して急伸した。
その後、事情に詳しい関係者が明らかにしたところでは、トランプ大統領は他の産油国もこの減産に寄与することを望んでいるという。ただ別の関係者は、トランプ大統領が掲げた減産目標は単なる希望にすぎず、最終的にはサウジとロシアが合意に達するかどうかにかかっていると指摘した。」
トランプ大統領、世界で日量1000万バレルの原油減産目指す - Bloomberg
サウジはともかくロシアには合意する理由がないのです。それに米国が減産しなければ、ロシアも妥協しないでしょう。ロシアの場合はパイプラインの都合上原油の産出を止めるわけにはいかないのです。後はサウジがどこまで情報するかでしょう。景気が悪いので、ひょっとすると、戦争で景気回復という話が出てくることもあるかも知れません。今後の動向に注目が必要です。
この合意がまとまらなければ、シェール企業のジャンク債が火を噴くことになります。すると米国の金融システムが大きなダメージを負うことになります。これが事実上のリーマンの第二幕になる事でしょう。