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重要な期限

反ワクチン運動の真実: 死に至る選択

 このままでは、1929年の大恐慌を超える令和の大恐慌がやってきます。しかし何事にも終わりはあるもの。その終わる期限はいつなのかを考えてみます。これが現在のところ最も重要なインテリジェンスですね。

 ワイアードからです。

「COVID-19用のワクチンはいつできるのか?
20年3月3日に米国立アレルギー・感染症研究所 (NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、米国上院議員たちに次のように話した。「ワクチンを使えるようになるまでに少なくとも1年半はかかります」。パンデミックを見据えていた公衆衛生当局には永遠の時間のように思えるだろう。しかし、本当に1年半でできれば、最短記録になる。「ほとんどのワクチンは市場に出るまでに5年から15年もかかります」とジョン・アンドルスは言う。ジョージワシントン大学ミルケン公衆衛生大学院の非常勤教授であるアンドルスは、世界のワクチン開発状況とワクチン政策を研究している。

長い開発期間を要する理由は複数ある。まず、テストにかける候補ワクチンを開発するための時間が必要だ。ワクチン開発プロセスで、これは「発見(discovery)」と呼ばれ、普通は数年かけて実験台の上で慎重に進められる。かつて科学者は研究室でウイルスを分離し、培養しなければならなかった。だが現在は、遺伝子シーケンシングやタンパク質を可視化する顕微鏡などテクノロジーの進歩によって、このステップを飛ばせる可能性がある。候補ワクチンの選定は数週間で済むかもしれない。

だが、テクノロジーの進歩も、候補ワクチンが人体にどう作用するのか慎重にモニターする時間を短縮することはできない。ワクチンを市場に出すためには臨床試験が必須のプロセスで、そこが真の隘路なのだ。

臨床試験は3つのステージをもつ。フェイズ1は、数十人の健康なヴォランティアを被験者にして、ワクチンの安全性を評価する。それに3カ月かかる。もしも健康なヴォランティアになんの薬物副作用も見られなければ、フェイズ2に進む。そこでは数百人にワクチンを投与するが、理想としては、COVID-19のアウトブレイクを経験した地域で行ないたいところだ。ワクチンがうまく被験者の体を刺激して、抗体をつくらせ、病気を撃退するかどうかのデータを集めるには、6〜8カ月を要する。すべてが順調に見えたならば、フェイズ3では、アウトブレイクの地域で数千人の人々を対象にワクチン投与を行なう。患者を集めることとワクチンの供給になんの問題もなければ、6〜8カ月で終わる。それから米国食品医薬品局(FDA)などの規制機関が、ワクチン承認の可否を決定するためにすべてのデータをチェックする。それには数カ月から1年を要する

足し算をしてもらえば答えが出る。候補ワクチンの開発が始まったのは2020年1月なので、ワクチンの一般使用が認められるのは、最短でも21年の夏の終わりになる。それもすべて順調にいった場合の話だ。「このスケジュールを縮めて、1、2年でワクチンを使えるようにするのは、ヘラクレスも真っ青の難行です」とアンドルスは言う。

現在、COVID-19用のワクチン開発者で臨床試験に移る準備ができているのはひと握りだが、レースには30以上の組織が参加している。ヘラクレスの“13番目の難行”から撤退する企業が出るとしても、ワクチンの製造と配給に必要となる斬新な成果を残していくだろう。「わたしたちがすべき最初の質問は、この開発者は大規模に生産できる能力をもっているのか、です」とアンドルスは言う。もしも限られた量しか生産できなければ、公衆衛生当局はどこにワクチンを配布するかという難しい選択を迫られることになるからだ。」

新型コロナウイルスのワクチンは、いつできる? ──基礎から最新事例まで「知っておくべきこと」|WIRED.jp

 最短でも1年半はかかるわけです。ですから、どこをどう急いでも年内にワクチンが完成する見込みはほぼありません。来年のオリンピックには間に合いません。これは基本的事実として抑えておいても良いでしょう。

 重要なことは、ワクチンができるまで経済活動は低迷したままだと言うことです。かなり大胆な手法を用いなければ、日本経済はリーマンショックどころではなくなりますよ。日本政府は対策には消極的なのでむしろこの二次被害による犠牲者が数多く出るでしょう。ワクチンができるまでは投資はできないですね。万一5年もかかれば、世界経済の概観は完全に変わってしまっていることでしょう。