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イランの次の一手

スターデカール 35-C1051 1/35 イラン戦車 #2 イスラム革命防衛隊

 これまでの活動履歴からすれば、テロの可能性が一番高いのではないでしょうか。

 「トランプ米政権に殺害されたイラン革命防衛隊精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の遺体埋葬の儀式が7日、イラン中部の故郷ケルマンで執り行われた。一連の追悼儀式は幕を閉じ、服喪あけにイランが米施設やサイバー攻撃などに動く可能性が出ている。イランは米国への報復に13のシナリオがあると指摘し、敵対する米国やイスラエルの警戒感が高まっている。
 7日の埋葬の儀式では参列者が折り重なって倒れ、少なくとも40人が死亡した。葬儀に参列するために数万人の人々が殺到し、現場は一時騒然とした。
 イラン議会は7日、米国防総省を「テロ組織」に認定する法案を可決した。イラン最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長は同日、報復には13のシナリオがあると指摘。「最も弱い手段でも米国には歴史的な悪夢になるだろう」と警告した。
 イランの報復措置は、中東地域にある米関連施設への攻撃が考えられる。原油の輸送路であるホルムズ海峡を航行する船舶が攻撃対象になるシナリオもある。
 米ブルームバーグは6日、地中海で訓練していた2200人規模の米海兵隊やヘリ部隊などがペルシャ湾に展開するよう指令を受けたと報じた。米軍は昨年12月31日に750人のクウェート派遣を発表し、3日にはさらに3000~3500人を増派することが明らかになったばかりだ。今回の措置はそれに続くものだという。
 AP通信によると、約5000人の駐留米軍イラク軍への訓練業務を一時的に停止した。イランが米軍高官を標的にする可能性を念頭に置き、イランからの防衛に専念する体制に入った。
 国連のグテレス事務総長は6日、中東情勢は「今世紀最大の危機にある」と警告し、イランと米国の双方に自制を促す意向を示した。サウジアラビアのファイサル外相も「これ以上の危機の高まりは望まない」と語った。
 米国との圧倒的な軍事力の差を自覚しているイランは、直接的な衝突を避けたいのが本音とみられる。ただ、国内の保守強硬派を中心に、米国にきびしい報復を求める声があり、イラン指導部はジレンマに直面する。
 報復で米国人が死亡するような事態はトランプ政権にとっての「レッドライン(越えてはならない一線)」とみられている。米側が過剰反応すれば制御不能の報復の連鎖につながるおそれがある。
 イランが短期的な報復を見送る可能性も残る。世界では司令官を殺害した米国を批判する風潮が強く、イランが報復を控えれば国際社会の支持を集めやすくなるからだ。
 原油の禁輸措置など米国の制裁が続くイランでは経済が疲弊している。英雄視されるソレイマニ司令官の殺害で国民に反米感情が高まる一方、米国との軍事衝突への不安も広がる。
 首都テヘランで小店を経営するカムランさん(36)は「イラン人として米国の行動はまったく受け入れられない」と憤りを口にした。「どうして文化財も標的になるのか」と、文化財攻撃も辞さないと話したトランプ氏を批判した。
 イランの文化で人の死はきわめて重大なできごとだ。家族や友人は服喪期間に泣き明かして故人の死を悼む。普段こわもての最高指導者ハメネイ師がソレイマニ司令官の葬儀で号泣する姿には体制に批判的なイラン国民も愛国心を呼び覚まされたとみられる。
 一方で民間の会社で働くジャバドさん(48)は「激しい報復をしないでほしい。米国はイラン攻撃の口実をさがしているだけだ」と不安を口にした。ソレイマニ氏殺害を受けて、イランの通貨リアルの実勢レートは一段と下落した。危機が一段とエスカレートすれば物価の上昇を招き、庶民の暮らしがさらに苦しくなる懸念がある。」

イラン、米に「13の報復シナリオ」 司令官服喪あけで (写真=ロイター) :日本経済新聞

 そもそも今回の事件はアメリカ人の請負契約者(建前上は民間人)が殺害された事に端を発しています。その意味では、再び軍人以外の民間人が犠牲になれば、今度は米分によるイラン本土の直接攻撃となるでしょう。いくら何でもこれはイランは避けたいはず。また米軍施設に対する攻撃でも人命の犠牲が出れば、やはり相当の事態になるでしょう。ですから、直接米軍に手を出すことはなかなか難しいと思うのです。後はレバノンヒズボラに頼んで、イスラエルに対してテロを起こしてもらうといった他力本願な作戦が中心になるかと考えられます。まあ、パレスチナからミサイルを打ち込むとかでしょうか。米国を相手にせずに、湾岸諸国の同盟国に対する攻撃がやはり一番可能性が高いと思われます。昨年同様フーシー派によるサウジの製油施設への攻撃などが最も可能性が高いと思われます。フーシー派の責任にしてしまえば、後は大丈夫でしょう。それ以外では、イランとわからないように大規模テロ活動を行うことでしょう。