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米韓同盟脱退に向かう韓国

米韓同盟消滅 (新潮新書)

 ある意味予定通りなのでしょう。ただ、その行先は地獄につながっているのですが。

  第二次大戦後の国際社会を見て気が付くのは、日本との関係が良好であれば、その国家は繁栄し、その逆では、ますます窮乏化する傾向があるということです。

 例えば、中国は国交が正常化以降、80年代からは対日関係の関係改善により、本格的に経済成長が始まります。特に冷戦終了後は、アメリカとの暗黙上の同盟により、日本を挟撃すると、ますます繁栄することになりました。巧みに日本をだまして技術を引き出し、出し抜いたといえるかもしれません。

 その反面、ロシアは、日本とは平和条約も締結できない状態が続いています。その結果、現在の経済規模は東京都の1.5倍程度でしかありません。そして、このまま経済的貧困は継続するとみられます。

 そうした観点から、日韓関係を見れば、日本との関係が韓国繁栄の基盤にあると言えるでしょう。それは、今回のフッ化水素などの禁輸措置が大きな衝撃を与えていることからも納得できるはずです。

 また、米国との関係もやはり重要です。米国との関係が悪化すれば、トルコリラも大きく下落しました。それと同じことがこれから起こりそうな予感です。

「 青瓦台(チョンワデ、大統領府)が30日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の主宰で国家安保会議(NSC)常任委員会を開き、米軍基地の早期返還を積極的に推進することにした。政府はこの日の発表について「定められた手続きに基づいている」という立場だ。しかし韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定で韓米関係が冷え込んだ時点に発表されたという点で微妙な波紋を呼ぶと予想される。米軍基地返還問題は韓国が米国を相手に攻勢的に使える「カード」であるからだ。
 青瓦台は報道資料を通じて▼移転完了または移転予定の米軍基地26カ所の早期返還▼龍山(ヨンサン)基地返還手続きの年内開始▼基地返還が長期遅延中の基地4カ所の最大限早期返還--を推進すると公開した。
 政府はこの日の発表を拡大解釈しないよう強調した。青瓦台の関係者は「いくつか作業をしてきたことをいつか発表しなければならず、それをきょう発表した」と述べた。

 NSCが定例的に開かれる木曜日でなく金曜日のこの日に開かれたことについては、「昨日は国会予算決算委員会が予定されていたため」と説明した。国防部の当局者も「ほとんどの米軍基地返還事業は予定よりも遅れている。関係部処間で議論が続いてきたが、この日、その結果が公開された」と話した。
 国防部によると、韓米が合意した日程に基づき米軍基地26カ所の返還が進行中だ。また龍山基地の場合、韓米連合司令部など一部の区域を除いた残りの敷地の返還手続きを年内に開始する。原州(ウォンジュ)のキャンプロング、キャンプイーグル、仁川富平(プピョン)のキャンプマーケット、東豆川(トンドゥチョン)のキャンプホビーの射撃場はすでに在韓米軍が閉鎖したが、汚染土壌を浄化する作業問題のため未返還状態となっている
 微妙なのは内容(米軍基地の返還)よりもタイミングという分析だ。韓国がGSOMIAを終了した後、米国が「文在寅ムン・ジェイン)政権」「失望」という表現を使って不満を表明し、公開的に韓米が衝突する姿を見せている時期だからだ。特にポンペオ国務長官エスパー国防長官は公開的に「韓国の決定に失望した」と明らかにし、これに対し韓国外交部が29日、ハリス駐韓米国大使を呼んで「GSOMIA終了に失望したという発言を自制してほしい」と要求する事態まで生じた
パク・ウォンゴン韓東大国際地域学科教授は「米軍基地返還問題は韓米間の揮発性があるイシュー」とし「返還過程だけでなくその後の環境汚染処理をめぐり費用が発生する。韓国が米国に圧力を加えている」と述べた。
 韓米両国は2004年、龍山基地をはじめとする全国80カ所の米軍基地を韓国に返還することで合意した。多くの基地は京畿道平沢(ピョンテク)のキャンプ・ハンフリーズに移転する。しかし26カ所がまだ残っている。米軍基地の土壌汚染が相次いで発見されて遅れたところがほとんどだ。
 キム・ドンヨプ慶南大極東問題研究所教授は「GSOMIAで一方的に日本の肩を持ち、韓国に向かって露骨に不満を表出する米国に対し、我々も言うべきことは言うというメッセージを米国とわが国民に同時に伝えている」と説明した。また「今後の防衛費分担金交渉を控え、韓国が米軍のために直接間接的にど多くのことを譲歩していて、これによる不便と損害も防衛費分担であることを話している」と分析した。
 今回のカードの効用性については見方が分かれる。匿名を求めた外交安保専門家は「在韓米軍基地を米国が非常に重視していると考えるのは進歩の錯覚」と指摘した。」

青瓦台「米軍基地の早期返還を」…「GSOMIA葛藤」圧力カード? | Joongang Ilbo | 中央日報

 記事にもある通り、重要なのは、タイミングです。この段階で、基地返還の話を出したということは、米韓同盟破棄にむけて韓国が綬町に進んでいるということを意味します。とくに、ハリス駐韓米国大使を呼んで「GSOMIA終了に失望したという発言を自制してほしい」と要求する事態というのは、やはり発狂しているとしかいえません。

 これに対して、ハリス大使は、韓国側との予定を次々キャンセルしているという話が伝わっています。これで、米韓同盟が破棄されたとしても、どちらも後悔することはないでしょう。いや、正確に言えば、韓国はこれから大いに後悔することになるでしょう。しかし、もはや時間切れです。