FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

京都アニメーションのセキュリティー上の問題点

Shirobako 1 / [Blu-ray] [Import]

 今日の朝、京都のアニメーション制作会社の火災を知りました。多くの犠牲者と重傷者を出した今回の事件には恐怖を覚えました。犠牲になられた方々とご遺族の方々、また京都アニメーションの職員の皆さまにお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、全面的な連帯の意を表します。
 その上で今回の事件について考察してみます。

  今回の事件の報道を見る限り、場当たり的な殺人であるようにみえるのですが、警備という点から見れば、学ぶべき教訓もあるかもしれません。

 まず、建物の構造です。三階建ての建物でしたが、螺旋階段が1階2階3階を貫いており、火災が発生した場合に、一斉に燃え広がる構造になっています。各部屋、あるいはせめて各階がパーティションで仕切られていれば、もうすこし被害が限定的なものになったのかもしれません。

 また1階の入り口からいきなり建物に入れるようになっていることも、脆弱性の一部を構成していたと思います。東京のセキュリティーのしっかりしたビルならば、エントランスは2階以上に設けられており、ガソリンをバケツでもって、会社の内部に入ることが極めて困難になっています。今日は来客もあり、セキュリティが切られていたことも被害を大きくした要因であったと思います。気軽に会社の中には入ることが出来るというのが、京都アニメーションという会社の良さであったと思いますが、それが今回は裏目に出てしまいました。

 最後に付け加えるならば、理不尽な敵意の存在を我々も認めなければならない時代に入ったということでしょう。最近も登戸で外務省職員と小学生が通り魔の被害に遭っています。敵意が存在するのですから、やはり対応は必要です。そのことを肝に銘じておくべきだと思いました。

 最後になりましたが、京都アニメーションの会社の皆様、関係者の皆様の再起を心から願っています。敢えて声を大にしていいたいのですが、京都アニメーションは日本の宝です。今回の事件に負けずに、素晴らしい作品を生み出されんことを心から期待します。