英ウィリアム王子のイスラエル訪問
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少し前のニュースですが、どうにものどに引っかかった小骨のように気になるので、改めて取り上げます。
「中東歴訪中の英国のウィリアム王子は25日、イスラエルに到着した。28日までの間にパレスチナ自治区も訪れる予定。英王室メンバーのイスラエル、パレスチナへの公式訪問は初めて。王子はエリザベス女王の孫で王位継承順位2位。
王子は24日にヨルダンを訪問。26日にエルサレムでホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)記念館「ヤド・バシェム」を訪れ、イスラエルのネタニヤフ首相らと面会。27日にはヨルダン川西岸の自治区ラマラで自治政府のアッバス議長と会う。
ネタニヤフ氏は「イスラエル国民を代表し、王子の歴史的訪問を歓迎する」と語った。
トランプ米政権がエルサレムをイスラエルの首都と認定し大使館を移転したことを巡り、イスラエルとパレスチナの確執は深まっているが、英王室は訪問に「政治的意味はない」と説明している。(共同)」
英国のウィリアム王子がイスラエル入り 王室メンバー初の公式訪問 - 産経ニュース
今回のウィリアム王子のイスラエル・パレスチナ訪問は、英国王室初です。これは裏を返せば、英国は今後イスラエルとの関係を重視すると宣言したにも等しいのです。パレスチナのアッバス議長との会談はほとんど付け足しです。
イスラエルと緊密な関係を築いているのは、よく知られているようにトランプ大統領ですが、英国も米国と並んでイスラエルとタッグを組むことになりました。英国のEU離脱の背後で、イスラエルへの接近、日本・アジアへの接近(TPPへの加盟)が見られます。
とすると、今後の世界情勢の大きな焦点の一つは、イスラエルの動向ということになります。イスラエルが希望しているのは、極度に敵対的なイランのこの世からの消滅です。そのために、イスラエルであれ、トルコであれ、仕える者ならば何でも遣うことでしょう。
同時多発テロの訴訟問題を抱え、自国の近代化のためにはアメリカの協力を欠かすことのできないサウジアラビアも米国(すなわちイスラエル)の側につくはずです。
確かに、極東で軍事紛争が発生する可能性は高いと考えられます。それが証拠に、来年は(厳密には、今年の米中間選挙後には)北朝鮮の核問題が再び浮上するはずです。韓国がほとんど国家として機能していないために、来年には日本にも実害が発生する可能性があります。
とはいえ、アメリカ、特にトランプ大統領にとっては、中東、特に対イラン戦争こそが本命です。イランの背後に控えているのはロシアです。中国が言外の内に依存しているのもロシアです。ロシアを引きつけておくことは、今後の戦争のスケジュール上欠かすことができない手順であると言えます。
ロシアがトランプの誘いに乗るかは、まだ明らかではありませんが、少しずつ、戦争の準備が整えられていると強く感じます。