FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

ロナルド・レーガンとの決別

カンサス騎兵隊 Santa Fe Trial

カンサス騎兵隊 Santa Fe Trial

 トランプ大統領が名大統領として記憶される事になるとすれば、レーガノミクスとの決別においてほかはありません。ただ、現在は中間選挙に向けた運動モードなので発言も自ずから過激なものになりがちという点も考慮しておく必要があります。

  「トランプ大統領は、ペンシルバニアで土曜日に、かつての共和党のヒーローを批判した。共和党支持者に対して、自分は通商政策に関してはロナルド・レーガンとは異なると述べたのである。
 リック・サコーヌ下院議員の選挙運動において、トランプ大統領は、共和党の多くの党員が現代の保守指導者の最も偉大な一人として見なしているレーガン元大統領は、「通商政策では偉大ではなかった」と述べた。
 「覚えておられるでしょうが、ロナルド・レーガン、私は彼のことが好きではありません。彼は偉大だとは思いますが」「私は彼のスタイルが,彼の姿勢は好きです。彼は偉大な国家のチアリーダーでした。しかし、通商においては偉大ではありませんでした」
 「もう長い、長い間、裏をかかれていました。」トランプは続けた。「我々は関税を持つ国家でした。他の国がアメリカにやってきたとき、我々の製品を取りあげる、我々の雇用を取りあげる際には,その代価を支払わなければありませんでした」
 「彼等は支払わねばならなかったのです。彼等は参入を希望し、自公の製品を売ろうとしました。彼等は支払わねばなりませんでした」「今日、中国がアメリカで車を販売する際には2.5%の関税がかかります。我々が中国で販売するときは、25%になります」
 トランプ大統領レーガン大統領の税制にも批判を行っている。昨年12月に可決した1.5兆ドルの減税は、史上最大規模であり、レーガン政権の時の減税措置を上回ると述べた。
 「減税法案は非常に決定的で、レーガン政権の減税よりも大きかった。最大の減税を実行したのです」とトランプ大統領は述べ、「我々は,減税という代わりに税制改革と呼んでいます」と付け加えた。
 「(自分は)プロの政治家ではないからいいのですよ。40年間、プロの政治家は何も通すことができませんでした。私は減税法案を否決する事がどうして可能なのかといいました」
 トランプ大統領が,鉄鋼に25%の関税、アルミに10%の関税を課すことを公式に発表した際に、ワシントンの多くの共和党員は世界的な貿易戦争について注意を促した。そのために、トランプ大統領はワシントンの共和党に激怒している。
 しかし、一連のツイートでは、トランプ大統領は発言を過激化させ、貿易戦争が起きればアメリカは受けて立つと主張している。
 「ほとんど全ての国々に対して貿易で数百億ドルもアメリカが失っている時に、通商戦争は良いものであり、容易に勝てる」と金曜日にツイッターで述べている。」

Trump: I 'didn't love' Reagan's stance on trade | TheHill

 レーガン政権は、ソビエト・ロシアに対する戦いに勝利を収めたという点では、アメリカのヒーローと言えます。しかし、その背後で、信じられないほどの中国との癒着がありました。それが現在までもアメリカの政界、財界、学界に根強く残っているのです。
 トランプ大統領は、アメリカ国内の親中派に向けて戦争をしているのです。それが,今回のレーガン批判の根底にあります。
 実際問題として、アメリカ国内の産業の空洞化は、中国との癒着というレーガノミクスから始まっているのですから、アメリカという国家の大きな方向転換なのです。この点はもうすこし評価しても良いと思います。