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速報! 習近平、金正恩にメッセージを送る。

 米中会談を前に、中国も急に北朝鮮への姿勢を変えてきました。トランプ大統領との首脳会談を前に、習近平が急速に北朝鮮に融和的なメッセージを発したのはなぜなのでしょうか。速報としてお伝えします。

テレグラフ紙から引用します。

  「中国の習近平は、金正恩に「親切心から(out of politeness)」まれなメッセージを発しました。木曜日に中国は、一年以上の間を開けて、北朝鮮と公式の意思疎通を行ったと発表しました。
 このメッセージは両国の緊張した関係の可能な改善を示唆していました。北朝鮮は長年にわたる同盟国であり、経済的な支援対象であったにもかかわらず、北朝鮮核兵器への野心が両国関係を険悪なものにしていました。
 水曜日付けの習近平のメッセージは、先週の金正恩の中国党大会の祝賀に対する返礼でした。
 朝鮮中央通信によれば、「新たな条件の下で、中国側は北朝鮮側と努力し、両党の関係を促進し、両国が持続可能な健全さと安定した発展を遂げることを私は期待する」と習近平はメッセージに記しています。そして、金正恩を「同志議長」と呼びかけているのです。
 前回のメッセージでは、金正恩習近平に「心からの祝福」を述べ、両国関係が「二カ国館の人民の利益に」貢献するという信念を表明していました。
 中国外務省のスポークスウーマンである華春瑩は、木曜日に、北京の定例記者会見で、北朝鮮のメッセージは他の多くの諸国から受け取ったメッセージの一つに過ぎないと述べていました。そして、習近平は「親切心から」返事を出したのだと述べました。
 前回、朝鮮中央通信習近平からのメッセージを伝えたのは2016年7月のことでした。
 アナリスト達によれば、たとえ、北京と平壌が伝統的に互いの記念日に挨拶と祝福をかわしていたとしても、こうしたメッセージの交換は極めてまれであるとのことです。
 彼らの関係は朝鮮戦争の血しぶきの中で形作られました。というのも、朝鮮戦争の際に、毛沢東は何百万もの義勇兵を、米国が主導する国連軍と戦い、その歩みを止めさせるために派遣したためです。
 毛沢東米朝の同盟を「歯と唇」ぐらいに近いと表現しました。そして,北朝鮮は中国が、核兵器弾道ミサイル開発国連の対北朝鮮制裁を解除することに失敗したと非難してきました。
 しかし北京は次第に好戦的な隣国に苛立つようになってきました。そして、北朝鮮のミサイル実験と6回目の核実験の後で国連制裁決議に賛成したのです。
 ソウルの北朝鮮研究を専門とするヤン・モーリン教授は,双方のメッセージの交換は両国が関係を改善することに前向きであることを示していると述べています。
 「双方が間をおかずに書簡を交換し、その交換を公にしたことには象徴的な意味がある」とヤン教授は述べています。」

Xi Jinping sends rare message to Kim Jong-Un in sign relations could be improving

 このままアメリカのペースに乗って北朝鮮を孤立させることが、中国の国益にそぐわないと習近平が考えた可能性があります。むしろ、もう一度よりを戻して、北朝鮮に一時的にせよ核開発を停止させて、アメリカとの首脳会談に臨みたいと考えているのではないでしょうか。

 このまま孤立させれば、アメリカ国内で「北朝鮮撃つべし」という声が高まっている中で、北朝鮮との関係が修復不可能になることを恐れたという見方も成り立つでしょう。

 北朝鮮の側から見れば、後はロシアしか頼れる国がないという状況にまで追い詰められていましたから、おそらくはこれで一息ついたはずです。

 ただ、その反面、ミサイル発射実験、核実験は実施しにくくなったでしょう。ロシアにせよ,中国にせよ、なし崩し的に核保有国としての北朝鮮を維持しようとしていると考えられます。