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北朝鮮のミサイルはどこまで飛ぶのか?

 エントリーに立てようと思って忘れていたのがこの話題。簡単におさらいしておきます。

 

 北朝鮮のミサイルには、ノドン、ムスダン、火星14号、火星13号の4種類があります。ノドン、ムスダンに関しては開発済み、今年の9月に発射されたのが火星14号と見られています。火星13号は、2016年10月に発射実験に失敗したものです。

 

(1)ノドン

 北朝鮮では火星7号と呼ばれています。輸出型はパキスタンイラン保有しており、かつてはリビアも配備していました。射程は、1,500-2,000km程度です。搭載可能な核弾道は15キロトンから50キロトン程度です。15キロトンで広島旧原爆、20キロトンで長崎旧原爆です。広島旧原爆かその3倍程度と考えれば良いでしょう。

 射程から考えれば、このミサイルで日本のほぼ全土、中国の東海岸の主要都市はほぼカバーされています。

 

(2)ムスダン

 北朝鮮では火星10号と呼ばれています。北朝鮮はロシアからムスダンの原型となったR-27潜水艦発射弾道ミサイル(NATOコードネーム:SS-N-6)の技術一式を北朝鮮に持ち込みました。射程は、3,200–4,000 km程度です。搭載可能な核弾道は12キロトンから50キロトンなので、ノドンと同程度か、少し下回る程度でしょう。そして、注意しなければならないのは、ムスダンの導入とともに潜水艦から核ミサイルを発射する技術を入手したと考えられることです。例えば、ニューヨークや上海に小型潜水艦で接近し、そこから近距離で核攻撃を行うことも可能になったとみておくべきでしょう。

 射程から考えれば、このミサイルでグアムを含む東南アジア全域がカバーされることになります。

 

(3)火星14号

 これが、今年の7月に初めて発射されたミサイルです。射程は、通常軌道で発射された場合の射程は9,000kmから10,000kmで、アメリカで2番目の人口を抱える西海岸のロサンゼルスの他、デンバーや3番目の人口を抱える中西部のシカゴをも射程に収めたと考えられています。

 

(4)火星13号

 このミサイルは2012年4月15日に行われた朝鮮人民軍による金日成生誕100年を祝う軍事パレードで存在が明らかになりました。射程は6,000–9,000 km程度です。2016年10月の15日と20日に行われて空中爆発して失敗したミサイル発射実験は、火星13号であったと考えられています。そのために現在は開発途上と考えられますが、この火星13号がほかのミサイルと異なる点は、固体燃料であるという点です。固体燃料であれば、すぐに八社が可能です。そのほかの液体燃料の場合は、その燃料の注入にどうしても時間をとられます。そのため、この火星13号が北朝鮮の最終目標と考えられます。

 

地図を見たいという方は以下のリンクをたどってください。

www.bloomberg.com