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ウイグル問題で態度を軟化させる中国

中国の少数民族教育政策とその実態―新疆ウイグル自治区における双語教育

 そろそろアメリカとのファイティングポーズがつらくなってきたことがよくわかる話です。

 「中国外務省の陸慷(Lu Kang)報道局長は7日の定例記者会見で、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)への国連(UN)の査察について、内政問題に介入しないことを条件に受け入れる姿勢を示した。
 新疆ウイグル自治区をめぐっては、イスラム教徒の少数民族ウイグル人ら100万人あまりが強制収容所に入れられ、拷問や虐待を受けているとの報告が寄せられており、国際的な非難が高まっている。
 ミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)国連人権高等弁務官は昨年12月、ウイグル人らが収容されている再教育施設に関する報告の事実確認のため、同自治区への立ち入りを求める声明を発表した。
 陸報道局長は記者団に対し、「新疆は開かれた地域であり、中国の法令を順守して適切な手続きを踏まえれるのであれば、国連代表団を含めてあらゆる当事者の訪問を歓迎する」と述べた一方、中国の内政に干渉することは避けるべきだとけん制した。」

国連のウイグル視察受け入れ 中国、条件付きで 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 中国側としても、ショーウインドーのような場所だけを見せてごまかすつもりなのでしょう。しかし、衛星画像で収容所の場所は特定されているので、国連が「全部を見せるように」といえば、それで今度の譲歩案も終わりです。

 国連の査察団を受け入れても、受け入れなくても、中国への国際的な非難は止むことはないでしょう。

 ここで必要なのは、第二次大戦前に、日本がどれほどアングロサクソンのメディアにたたかれていたかを思い起こすことです。何もしなくても非難されるという奇妙な圧力が中国に掛かっているのです。ウイグル問題に関しては、中国側に責任があるのは明白ですが、自国にとって不利な環境であることは中国ももう少し深くくみ取っておくべきでしょう。まあ、戦争になるでしょうから、どうでもいいんですけれどね(笑)。