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中国、最新鋭ステルス戦闘機をついに実用化

 中国の軍備増強ぶりは驚くばかりのスピードで進んでいますが、オリジナルの軍事技術の開発にはまだまだ至らないようです。今回紹介するJ20にもその傾向がみられます。これで、南シナ海で戦争をするのか?という気になります。

 
 時事通信の報道を引用しましょう。
「【北京時事】中国国防省の呉謙報道官は28日の記者会見で、最新鋭ステルス戦闘機「殲20(J20)」を実戦配備したことを明らかにした。ただ、「試験飛行は計画通り順調に進んでいる」とも発言した。搭載エンジンをロシア製から国産に切り替えたとの一部メディアの報道については、確認を避けた。
 殲20は米軍のF22を意識して開発された国産戦闘機で、2011年に初飛行に成功。16年の珠海航空ショーで一般公開され、今年7月に内モンゴル自治区で行われた軍創設90周年の閲兵式にも登場した。(2017/09/28-19:49)」

最新鋭戦闘機を実戦配備=中国国防省:時事ドットコム


 中国側の意図としては、これでアメリカのF22に並ぶ戦闘機を自前でそろえることができたということなのでしょう。
 しかし、このJ20には致命的な欠点があります。それは、上の記事が指摘している通り、エンジンの自国生産に成功していない(可能性が高い)ということでしょう。また、昨年11月1日に試験飛行が公開されていますが、実際に飛んだのはわずか1分間でした。その上で、F22はもとより、ロシアのスホーイ30MKIとスホーイ35でも可能な高難易度の飛行をしなかったのです。F22に比べて機体が大きく、翼の面積も防空レーダーに反射されかねないほど広く、F22やロシアの第5世代戦闘機T50に比べてステルス機能は相対的に低いともみられています。
 結局、中国の軍の近代化とは、「形から入る」「見せかけだけ」に終わっているという印象があります。その例外を挙げれば、ミサイル開発、サイバー戦能力でしょう。