チャイナボカン着火までもうすこし時間が必要
中国にお仕置きタイムが来ないのは少し残念な気がしますが、その影響が地球全土を覆うことを考えれば、これで良かったのかも知れません。
率直に言って今年の10月が崩壊する可能性が一番高い時期だと考えていたのですが、残念ながら必死の中国の景気回復手段のために、目先の危機は辛うじて免れたようです。ヨーロッパ諸国はさぞかしほっとしていることでしょう。
「 中国税関総署が8日発表した2019年11月の貿易統計(ドル建て)は、輸出が前年同月比1.1%減の2217億ドル(約24兆円)、輸入は同0.3%増の1830億ドルだった。輸出は4カ月連続で前年同月の水準を下回ったが、輸入は4月から7カ月ぶりに前年同月の金額を上回った。
米国からの輸入が増えたのが原因だ。11月の対米輸入は前年同月比3%増の109億ドルで10月(同14%減)から急回復した。前年同月の水準を上回るのは18年8月から1年3カ月ぶりだ。
米国と中国は10月の貿易協議で、部分合意をめざす方針で一致し、中国は米国産の大豆や豚肉を大量に買い付けた。米国向けの輸出は11月に前年同月比23%減の355億ドルと低迷したままで、輸出から輸入を差し引いた対米貿易黒字は同31%減の246億ドルに減った。
輸入では最大品目である集積回路も前年同月比18%増の293億ドルに膨らんだ。集積回路の輸入規模は中国の製造業の先行きを占う。中国の内需回復を裏づける動きかどうか注目される。
一方、輸出は回復が鈍いままだ。品目別でみても主力のパソコンや携帯電話、労働集約型の家具、衣服、紡績品など幅広い品目で前年同月の水準を下回った。米国による追加関税の影響が本格化しているのがうかがえる。
国・地域別では東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは前年同月比18%増と急増したが、その他の国・地域は振るわなかった。米国向けの大幅減少が止まらないほか、大規模な抗議活動がつづく香港向けも低迷している。」
中国の輸入7カ月ぶり増、対米国が急回復 11月 :日本経済新聞
トランプ大統領は明らかに、貿易に関して中国に融和的な姿勢を取っています。それがこの輸入の拡大に繋がっているのでしょう。トランプ大統領にとってなによりも大切なのは再選を確実にすることなので、そのためであれば、中国に若干譲歩することは差し支えが内のでしょう。ですから、第一次合意も確実なのではないかと思いますよ。