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ますます強化されるロシア制裁

崩壊と制裁の意図 【B-Type】【初回限定盤】

 EU加盟国は、3月26日、相次いでロシア外交官の国外追放を発表しました。今月4日に英南西部ソールズベリーでロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏(66)と娘のユリアさん(33)にロシア製の神経剤が使われたとされる殺人未遂事件に関して、英国が駐英ロシア外交官23人を追放したことに追随するものです。これまでに20カ国以上が国外追放を表明し、対象者は100人超に上っています。
 これらの一連の流れは、国交断絶の数歩手前に相当します。もう少しで断交、そしてさらに行けば戦争状態に突入というわけです。これに対してアメリカ政府内部ではさらに制裁の強化が検討されています。

  「NYTによれば、アメリカとロシアの外交関係が緊張する中で、この数週間で、トランプ政権の高官はロシアに対する制裁のさらなる強化を求めている。
 ロシアが60名のアメリカ外交官を追放し、サンクトペテルブルクのアメリカ領事館を閉鎖したことに伴い、モスクワに対する追加制裁が検討されているというのだ。
 政権を去る直前に、レックス・ティラーソンは、ホワイトハウスがロシアに対するより強硬な姿勢をホワイトハウスが認めたことを知った
 トランプ大統領は、今月初めの元ロシア情報局員の暗殺未遂に関して、英国とその他の国が外交官を追放したことにならんで、今週アメリカから60名のロシア外交官を追放した。
 ロシアは、この暗殺未遂の責任を否定しているが、この動きに対抗措置をとっている。そして、米国と英国は、ロシア政府を貶める罠として事件をでっち上げたと主張している。
 トランプ大統領は、ロシアとの開かれた外交関係を維持する姿勢を取ってきたが、今週この問題に沈黙を保っていることを非難され反発している。
 ロシア議会の議員は,トランプのロシア外交官追放措置を非難し、トランプ大統領の批判勢力によりトランプ大統領は強制されたとのべている。出来レーススと見なされていた今回のロシア大統領選でプーチン大統領に祝福する電話をかけたことに批判が集まっていたためだ。」

Trump advisers urging tougher action toward Russia: report | TheHill

 これまでトランプ大統領プーチン大統領に出来るだけ穏健な姿勢を取ろうとしてきました。マクマスター補佐官の罷免も、彼が米大統領選へのロシアの関与を執拗に指摘し、ロシアを非難し続けたためです。
 しかし、今回のロシア情報部員の暗殺未遂は、こうしたトランプ大統領のロシアに対する温和な態度を吹き飛ばすことになったことがわかります。
 現段階で明らかになったのは、アメリカが中国との対決に向かっているということです。それに加えて、ロシアとの対決姿勢も加わるとすれば、今後、ロシア・中国の連合勢力を同時に粉砕するという流れになるかもしれません。非常に重要な-ニュースです。