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北朝鮮情勢に対する人民解放軍の動き

 このところの朝鮮半島での米韓軍事演習には、中国側も警戒しているようです。現段階で、米朝の軍事衝突が発生すれば、さしあたりは北朝鮮に味方する見込みです。

 エクスプレス紙より紹介します。
 「中国は、アメリカとの第三次世界大戦が勃発した場合北朝鮮を支援するために軍の準備を開始した
 中国人民解放軍は、米朝の軍事紛争が勃発した場合に備えて、北朝鮮国境で軍事演習を実施してきた。
 北朝鮮が、核実験とミサイル実験を繰り返し、グアム付近に核ミサイルを撃ち込むと恫喝したことから、二カ国間の戦争の恐怖は、この数カ月で高まっている。
 中国の軍事演習に関する発表に続いて、軍事専門家のリー・ジエによれば、中国は北朝鮮とアメリカのどちらの見方をするのかを予測している。
 彼女は「今回の人民解放軍高官の発表のタイミングは、ワシントンとソウルに対してこれ以上平壌を刺激するなと言う警告である」と述べた。
 中国空軍はこの数日、黄河東シナ海流域に偵察機を派遣しており、「戦闘即応体制と国家の戦略的利益を擁護する」ためであると主張している。
 偵察機は,これまでに見られなかった飛行経路を辿っている。そして、戦闘機や警戒機、それに誘導ミサイル部隊とも調整を図っていると人民解放軍空軍のミニブログは明らかにしている。
 この動きは、アメリカが韓国と共にこの地域で独自の演習を繰り広げることに対応したものだ。
 米艦連合軍は、今回の演習で260基もの航空機を動員し、金正恩に対する空からの戦いがどのようなものになるのかをシミュレートしている。
 米韓は,もう何十年にもわたって机上演習を行ってきた。
 ロシアと中国は、北朝鮮の核開発を停止することと交換に、アメリカの5日間の演習の中止を求めている。
 北京は正式に、このアイデアを「二重の停止」提案と呼んでいる。
 トランプ大統領の米軍は、この提案を拒否した。そして、そしてこのことが、中国側の独自の軍事演習のきっかけとなっているかも知れない。
 中国は徐々にトランプ大統領金正恩体制への対応に不満を募らせるようになっている。
 アメリカは9月に国連安保理決議を採択させ、その結果、北朝鮮への制裁は強化された。
 しかし、トランプ大統領は、それからさらに一歩進め、中国に北朝鮮との全ての商取引を停止するように求めた。
 中国はこの要求に激怒した。
 中国国営の環球時報は、「中国は平壌を説得することも出来なければ、ワシントンの意見に与することも出来ない」と主張している。
 「朝鮮戦争の緊張が一層高まれば、圧力の大部分は中国にもかけられる」
 「しかし、米朝は,中国をスケープゴートにすることなく、自分たち自身の責任を引き受ける必要がある」
 環球時報は、さらに続ける。「中国が次にできることと言えば、原則をしっかり遵守し,最悪の事態に備えながらも、貴重緩和に努力することだ」
 そして、次のように結論づけている。「北京は国益を擁護する技術を使用する準備がある。中国はどの国にも何も貸しを作っていない。他の諸国もこのことを知っておくべきだ」
 中国が北朝鮮に忠実なのは、北朝鮮の破壊によって、中国が、その結果生じる難民危機の対応に対応せざるを得ないためなのだ。」

CHINA preparing to JOIN forces with North Korea in WORLD WAR 3 | World | News | Express.co.uk

 中国も米国の反応には相当不満を持っているようですね。それでも、北京に北朝鮮の核が落ちる可能性もあることを考慮すれば、中国も北朝鮮にもうすこし強硬な姿勢を取っても良いはずです。中国もなし崩しに北朝鮮がアメリカの影響下に入ることを警戒しているのでしょう。