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米朝実務者会談の行方

米朝十八番

 今から言うのもなんですが、絶対に失敗する予感しかしません。

 「第2回米朝首脳会談を控えて行われている米朝実務交渉はスウェーデン政府とストックホルム国際平和問題研究所(SIPRI)が主催した国際会議に参加する形となっている。外交部のイ・ドフン韓半島朝鮮半島)平和交渉本部長など韓国代表団も参加した中でセミナー形式の協議が行われている。主催側であるスウェーデン政府関係者とともにヤン・エリアソンン前国連副事務総長が研究所の主要関係者として出席中だ。

 北米代表団は別に二国間会合を開いて第2回首脳会談の議題と実行計画などについて集中的に話し合ったものと見られる。第1回米朝首脳会談で完全な非核化と米朝間関係の樹立、韓半島の平和体制の構築などを合意したため、履行案をめぐって異見を調整したと見られる。第1回首脳会談以降、北朝鮮の非核化と米国の相応の措置をめぐり隔たりを見せていたため、この部分に関する集中的な協議が行われた可能性がある

 韓国側参加者は北米が異見を見せる場合、立場の隔たりが解消されるように3国間会合を開くことにも精魂を込めている。ティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮特別代表はドナルド・トランプ米大統領と金英哲(キム・ヨンチョル)北朝鮮労働党副委員長のホワイトハウス会談内容を詳細に伝えた。韓国が仲裁者として敏感な争点にどのような対案を示したかにも関心が集まっている。21日に交渉を終えるものと見られるが、日程が延長される可能性も排除できない。

 日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長(六者会合首席代表)がこの日、スウェーデンに到着した。日本の北核交渉首席代表である金杉局長はビーガン特別代表と会談する予定だ。

 ビーガン特別代表が山奥の合宿交渉の場所から外部に出て北米交渉の状況に関して説明するものと見られる。金杉局長は日本人拉致問題の解決に関連した支援や北朝鮮の完全な非核化に向けて圧力を維持する必要があるという立場を再度伝えたと見られると共同通信が報じた。」

https://japanese.joins.com/article/374/249374.html?servcode=A00&sectcode=A00&cloc=jp|main|top_news

 いくら実務者協議を重ねても、抜本的に北朝鮮が核廃棄に合意しない限り、交渉の進展はあり得ません。しかし、核廃棄以前に制裁を解除しないトランプ政権が、あらためて核廃棄に合意するとは考えにくいのです。

 あるいは、もう一つの可能性として北朝鮮の核放棄をあきらめ、表向きは核放棄が完了したことにして、統一朝鮮の成立を認め、そのまま米軍が朝鮮半島から撤退することもあり得るでしょう。

 いずれにしても、日本にとってはなかなか厳しい状況になります。核廃棄の合意がなければ、そのまま朝鮮半島危機はぶり返します。強引に合意しても、核放棄にはつながらないために、やはり北朝鮮の核の脅威にさらされることになります。その間、日本では具体的に取れる外交手段はないのですから、このまま一方的に状況が悪化することになるでしょう。

 そうなれば、対馬海峡が、そして日本海が新たな冷戦の最前線となります。我々日本人はその覚悟ができているのでしょうか?