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北朝鮮情勢 趙明均の発言を考える

 趙明均というのは、現在の韓国政府の統一相です。その彼が次のように発言しています。

「[ソウル 28日 ロイター] - 韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相は28日、北朝鮮が1年以内に核開発プログラムの完了を宣言する可能性を指摘した。

メディア向けイベントで「専門家はあと2─3年というが、北の核開発は予想以上のスピードで進んでおり、1年以内にプログラムの完了を宣言する可能性は否定できない」と述べた。」

北朝鮮、1年以内に核プログラム完了宣言も=韓国統一相 | ロイター

 率直に言って韓国発の情報には信頼出来ないものが多いのです。そこで、目先を変えて、趙明均統一相のこのところの他の発言を見てみることにしましょう。

 朝鮮日報には次のように報じられています。

「【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官は27日、南北間の偶発的な軍事衝突の防止に向け連絡チャンネルを確保することが急務だとの考えを示した。

 ソウルで開かれた平和財団創立13周年記念シンポジウムに祝辞を寄せ、「先ごろ板門店で起きた(北朝鮮兵士の韓国亡命)事件を機に、その必要性をあらためて痛感した」と述べた。

 趙氏は、7月に韓国政府が北朝鮮に対して行った軍事当局者会談と赤十字会談開催の提案は依然有効だとした上で、朝鮮半島の緊張を緩和し、分断の痛みを解消する努力に北朝鮮が賛同するよう促した。

 また、「政府はいつでも北の平昌冬季五輪参加を歓迎する。国際機関と協力しながら北の参加に必要な支援を行う準備もできている」と強調した。」

韓国統一相「南北間の連絡チャンネル確保が急務」-Chosun online 朝鮮日報

 北の核開発に関しては、核実験の後の地震によって200名が死んだという報道も有りました。これが事実ならば、核開発に関与していたスタッフも相当数亡くなったことが推測されます。ですから、あと1年で核開発が終了するという点には疑問が残ります。

 しかし、南北のホットラインの重要性を主張していることから、核を持った北朝鮮と韓国は共存が可能である、あるいは連邦制のような形で統一朝鮮を形成することが可能であると考えているようにも見えます。

 統一朝鮮が成立すれば、在韓米軍は自動的に撤退することになります。と考えると、趙明均統一相も、根強い北朝鮮の支持者であるといえそうです。