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アフガニスタンで暗躍するCIA

 アフガニスタンの治安の回復は、トランプ政権の隠された緊急課題の一つです。オバマ政権時代は、オバマ大統領が現地の司令官に直接口を出し(マイクロ・マネージメント)司令官は、次々と交代し、士気の低下は目を覆うほどでした。
 この現状の改善と、米軍のアフガニスタンからの早期の撤退が、ホワイトハウス内部の暗黙の了解事項なのです。完全な撤退は難しいかも知れませんが、この問題をかたづけない限りは次の戦いに備えることが出来ないといえば、深刻さはおわかりいただけるでしょうか。米軍の支援としてCIAも今はフル活動です。

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(上の写真はCIA本部です)

  「CIAは、アフガニスタンにおいて、小規模な高度に専門的なチームによる対テロ活動を徐々に強化していると、日曜日にニューヨークタイムズが報じている。
 NYT紙に対して米国高官は、任務の増大は、マイク・ポンペオ新局長の下での戦略転換を示していると述べている。
 以前は、CIAはアルカイダ討伐を目標にしており、アフガニスタンの情報機関の支援を行っていた。しかし今ではCIAは,アフガニスタンにおける作戦を、タリバンを討伐することを目的とした無制限の作戦に格上げした。
 NYT紙によれば「攻撃的でなければ、我々は任務を達成できません」とテキサス大学で今月の初めに開催された安全保障会議でCIA局長は述べた。
 「これは、容赦のない無慈悲なものです。言葉を選べば、一分ごとに、我々は敵を壊滅することに焦点を合わせなければならないのです」
 CIAはこの問題に関してコメントを求められたが、返答を拒否した。
 トランプ大統領は、8月に、この地域のテロとの戦いにおいてより断固とした立場を取ることを明らかにしている。
 「人殺しは、隠れ場がないことを知る必要がある。アメリカの力や武器が及ばない場所などない」とトランプ大統領はその時に語りました。「報復は素早く、力強いものになるだろう」
 特別チームは、タリバンの爆弾製造者、領土を取り戻そうとしている者、一般の目から隠された他の任務を負っている者といった特定の脅威をもたらす反乱分子を追跡することに焦点を合わせる見込みだ。」

CIA expanding operations against Taliban in Afghanistan: report | TheHill

 
 タリバンIDE(簡易爆弾)には米兵が相当被害に遭っています。そして、タリバンに支援を行っているのがイランなのです。イランへの影響力は、中東全域に及んでいます。トランプ大統領が、イランを目の敵にするのは、その影響力に対抗するためでもあるのです。
 おそらくは北朝鮮への軍事作戦も、このアフガニスタン問題が解決しなければ、困難であると考えられます。