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「てめえ、アンチだな」とクリントン女史から言われた(に違いない)ポンペオ新国務長官

出会い

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 結局のところ、今回の国務長官交代劇は、気が合うかどうかにつきるようです。

  ボスのことを「モロン(馬鹿)」というぐらいですから、お互いにストレスが大きかったのでしょう。では、今回のポンペオ長官はどのような人物なのでしょうか。

 時事通信は次のように伝えています。

「ポンペオ氏は陸軍士官学校卒業後、機甲部隊に所属し東西冷戦の最前線でも任務に当たった。退役後、ハーバード大法科大学院を修了。カンザス州で企業経営に乗り出し、2010年の下院議員選で初当選。16年に4回目の当選を果たした。
 下院議員時代はイラン核合意の破棄を主張したほか、12年に起きたリビア東部ベンガジの米領事館襲撃事件をめぐり、特別委員会でクリントン国務長官の対応を厳しく追及。CIA長官として「最も党派的な人物の一人になる」(ニューヨーク・タイムズ紙)と評されていた。
 長官就任後も強硬発言が目立った。昨年7月には安全保障関連のフォーラムで、北朝鮮について「最も危険なのは(核兵器を)支配している人物だ」と指摘した上で「最も重要なのは、そうした(核)能力から(使用の)意図を持つであろう者を分離することだ」と主張。金正恩氏の排除を示唆したと受け止められ、北朝鮮の強い反発を招いた。」

金正恩氏排除に言及も=保守強硬派のポンペオ氏-米:時事ドットコム

 結局、根底のところでは、クリントン嫌いが最大の共通性といえます。その次に、イランとの核合意の破棄、それから、金正恩の排除といったところでしょう。ティーパーティーを背景にしていることから、アメリカの草の根をバックに持つという点でも両者の共通点といえます。

 ただ、現在から振り返ってみれば、トランプ大統領が「金正恩と会う」といった段階で、北朝鮮に対する軍事作戦は、なくなったとまではいえないまでも、ある程度は延期されたと見ることができます。

 その一方で、イスラエル米大使館のエルサレムへの移転問題が、今年の5月にでも実施されること、マティス国防長官が、アフガニスタンタリバンと政治解決が可能と発言(これで米軍はアフガニスタンから撤退できる)していることを併せて考慮すれば、トランプ大統領は、アジアでの戦争はあきらめて、中東でのハルマゲドンに乗り出したと見るのが自然でしょう。手始めはシリアへの大規模介入ぐらいになるとみられます。とにかく、イランという国家を根絶やしにするぐらいのことは考えているはずです。ですから、今後はアメリカの中東との関係が焦点になるはずです。