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大人の事情ではっきり書けない北朝鮮の話

 大人の事情というのは、現段階では出典が明かせないということです。ただ、内容は驚くべきものでした。そこで、さわりだけ「チョットだけよ」の精神で紹介します。

  ヨーロッパのとあるシンクタンクの報告書には、アメリカが先制攻撃を決意した場合の帰結が次のように分析されています。、

「 同盟国からの支援を最大にするために、あるいはそれが不可能ならば、先制攻撃の前に事前の同意を取り付けるために、アメリカは北朝鮮との戦争開始を非難することに重大な関心を持つことになるでしょう。しかし、こうした外交上の配慮は、北朝鮮の報復能力をできるだけ完全にかつ早急に破壊するという作戦上の要請と競合することになります。

 したがって、アメリカが先制攻撃の決定を下した場合、同盟国との事前の相談は非常に限定されたものになるでしょう。奇襲という作戦上の利点を考慮するならば、攻撃の決定は政策決定を下す人たちのごく限られたグループにしか知らされないでしょう。議会と同盟国の主要なパートナーは、攻撃の数時間前になって通知されるかもしれません。中国やロシアの指導者は攻撃が行われた段階で通知されることになるでしょう。自らの防衛体制の調整を最も望んでいる日本や韓国といった同盟国は、アメリカが厳密な情報統制をひけば、限定的な警告しか得られない可能性があります。

 万一、アメリカが、自国へのICBMの脅威が出現するのを防ぐために、韓国政府の合意がない状態で先制攻撃を行うとすれば、「ニューヨークを守るためにソウルを犠牲」にする意思を明確にしたと見なされることでしょう。こうしたトラウマの元で米韓同盟が存続しうると考えるのは困難でしょう。そして、共通の安全保障に関与する信頼できる同盟国としての世界的な名声は、著しく損なわれるでしょう。そのために、ソウルの合意がない状態でワシントンが戦争を開始することは技術的には可能ですが、そうしてしまった場合の政治的影響は、アジアの大国としてのアメリカの地位にとって破滅的なものになるでしょう。」

 アメリカが、北朝鮮への先制攻撃を決定したとしても、同盟国ですら相当後にならなければ、通知はなされないという予測に私は腰を抜かしてしまいました。

 つまり、北朝鮮への先制攻撃は、ほとんどアメリカのフリーハンドということだからです。

 にもかかわらず、韓国に通知せずに,北朝鮮に先制攻撃を行えば、その段階で米韓同盟が瓦解するという指摘にも驚きました。

 つまり、アメリカにとっても北朝鮮への先制攻撃はなかなか頭の痛い問題であるとは言えるでしょう。