「北朝鮮、近く長距離ミサイル試射の可能性」というロシア議員の発言に関して
まずは、報道を見てみましょう。
ブルームバーグは次のように伝えています。
「北朝鮮はミサイル試射を計画しており、同国当局者はこのミサイルが米西海岸にも到達できると説明している。平壌訪問から今週帰国したロシア下院議員が明らかにした。
政権寄りとされる自由民主党に所属し、下院国際問題委員会のメンバーでもあるモロゾフ議員は電話インタビューで「北朝鮮当局者はいっそう強力な長距離ミサイルの試射を準備していると話し、このミサイルは米西海岸を攻撃することも可能だとの見方を示した」と発言。北朝鮮の当局者はこのミサイルを近く試射できるとしつつ、それ以上の詳細は控えたという。
モロゾフ議員は、北朝鮮のミサイルが米国に到達するためにはロシア上空を通過しなければならない公算が大きいとし、米国がミサイル迎撃を計画する場合、ロシアにとってリスクが高まると指摘した。同議員によると、ロシアの訪朝団は北朝鮮政府の高官と会談したが、軍関係者には会わなかった。
リ氏は、9日が米国の祝日である「コロンブス・デー」にあたると指摘。北朝鮮はこれまでも米国の祝祭日に合わせてミサイル発射や核実験などを実施してきた。リ氏は、「電話のそばにいた方がいい」と関係者に準備態勢に入ることを推奨。北朝鮮がどのような挑発行為を行うかについては言及しなかった。
リ氏は一方で、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は「非常に理性的な人物だ」と述べ、「朝鮮半島での戦争を最も望んでいないのは金氏だ」と指摘。「金氏が望んでいるのは他の権威主義的指導者と同様、治世を長続きさせることだ」とし、「米国や同盟国と戦うことに関心はない」と強調した。
リ氏の指摘は、金氏を「狂った男」と非難するトランプ大統領の主張を実質的に打ち消すものだ。ただリ氏は、「米国が北朝鮮を本気で非核化させようとしていると確信させることが、中国を対北圧力に同調させる唯一の道だ」と述べ、トランプ政権の圧力路線を支持する考えを示唆した。
現職のCIA幹部が北朝鮮情勢に関して公の場で発言するのは異例。」