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YOUは何しに日本へ

京劇の世界 (見て読む中国)

いつも思うのですが、外交部部長の王毅って、いつ見ても京劇の役者みたいですよね。でもにじみ出る小物観は如何ともしがたく、今回の訪日もまるで子供の使いのようです。

 「 日中両政府は王毅(ワン・イー)外相が10月に来日し、茂木敏充外相と会談する調整に入った菅義偉首相との面会も検討する。菅政権発足後、両国高官が直接対話する最初の機会となる。
 日中間の要人往来は2月に楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員が来日して以来となる。安定した両国関係を維持する重要性を確認し、沖縄県尖閣諸島や香港問題などの懸案も話し合う。
 中国は菅政権が発足したのを踏まえ、早期の対面会談によって首相の対中方針を探る。米中対立が深まる状況下で、日本との関係は繋ぎとめたい思惑がある。
 首相は日米同盟を外交の基軸としつつ、中国とも対話を続けて懸案解決を促す立場をとる。就任後、最初に対面で会う外国高官は10月上旬に来日する方向のポンペオ米国務長官となる見込みだ。王氏の来日はこれより後の日程で調整する。
 ポンペオ氏が来日する際に開く米国、オーストラリア、インドとの4カ国外相会合香港情勢や中国による南シナ海の軍事拠点化、中国を巡る経済安全保障などの懸念を共有する場になる。
 同盟国である米国や「準同盟国」と呼ばれる豪印とまず認識を擦り合わせ、その後に中国とも意見交換してバランスを取る。首相は25日に実施した習近平(シー・ジンピン)国家主席との電話協議も、米豪印の首脳と済ませた後に臨んだ。
 日中関係の焦点は新型コロナウイルスの影響で延期した習氏の国賓来日である。自民党内の反対論が強まり、具体的な日程調整は進んでいない。25日の電話協議でも来日への言及はなかった。
 首相は電話協議で、日中両国が高官級の対話を通じて緊密に連携することを申し合わせた。「地域や国際社会の関心が高い課題もしっかり議論したい」と伝えた。
 念頭にあるのは中国公船の侵入が相次ぐ尖閣諸島周辺などの東シナ海情勢や、中国が国家安全維持法に基づいて統制を強める香港情勢だ。2015年以降相次いだ邦人の拘束問題もある。」

中国外相、10月来日で調整 菅首相とも会談検討 :日本経済新聞

 課題が山積しているわけですから、習近平が訪日したいというのであれば、きっちり対価を支払わせるべきです。囚われている日本人を帰国させるとか。ここで強気に出れなければ、こんどは対米関係がぎくしゃくするでしょう。中国外相の訪日が、外交日程からして一つのクライマックスになりそうな勢いです。円滑な対米関係が維持できるかどうかはそれから後の展開にかかっています。