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姿を現す四カ国同盟

 インドはもう完全にやる気です。インドのメディアは現在、インド、米国、日本、オーストラリアの四カ国同盟の話で持ちきりです。興味深いことに、日本や米国よりもこの同盟関係が議論されています。現在のインドの沸点は低いとはいえるでしょう。それがどのような形で引火するかはまだ不明ですが。

  「インドは11月13日から14日にマニラで開催されるASEAN首脳会議と東アジア首脳会議の縁でインド、米国、オーストラリア、日本の高官らとの第1回四角会談を主催することになった。最初の提案は指導者レベルでの会議であったが、過去2週間の4カ国間の協議は、高官の「実務レベル」で最初に会合すべきであるという一般的な合意におちついたと首脳筋が伝えている。
 11月12日にマニラに到着するナレンドラ・モディ首相は、東アジア首脳会談で、ドナルド・トランプ大統領、安倍晋三首相、マルコム・ターンブル首相と会談を行う。「4者協議の国の外交官は、中国との対比で、「実務レベルの会議を開催したいと考えている。一方の側(中国)の警戒心を引き上げることが目的ではない」と述べた。
 先月インド、米国、オーストラリアとの四カ国会談を日本が公式に提案し、キャンベラが、4つの民主主義国家間の政治・安全対話に加わる意思を示したので、この会談は実現することになった。中国の積極的な海洋拡大や一帯一路構想に対抗するという目的があることは明らかである。
 インド政府筋によると、インド政府は,先週パートナー国からの「必要で前向きなフィードバック」を受け取った。「対話には,ある一定の水準の熱意がある。四カ国は詳細を詰めて、対談の準備を行う必要がある。実務レベルで始めて、大臣レベル、そして首脳レベルにまで引き上げても良い。どうなるか見ておいて欲しい」と情報筋は語っている。
 インドの位置づけは,日本の外務大臣河野太郎の提案から数日後には明確にされた。インド外相のラヴィーシュ・クマールは、「インドは我々の利益と観点を向上させる問題に関して、同様の精神を持った国々と協力することにやぶさかではない。我々はこの点ではオープンだ。我々が関する限りでは、他の国々と集約的に協力することに全く異論はない。とはいえ、我々に関わりのある問題に関してではあるが」と語っている。
 これは木曜日のクマール外相の記者会見での発言である。
 アメリカも日本の提案に前向きである。米国務省の南アジア・中央アジア担当国務次官補代行兼アフガニスタンパキスタン問題特別代表代行を務めるアリス・G・ウェルズは、次のように述べている。「日本の外相が提案した四カ国会議は米印日による以前からの三カ国会談を強化することになるだろう。我々(米印)が行う最大の軍事演習マラバールをみれば、日本はその演習に加わっている。航海の自由、海上の安全保障、人道支援、災害対応、透明性といった価値観を深める方法を検討する中で、オーストラリアは当然その一角をなすだろう」
 インドで3カ国同盟と言えば、以前は、ロシア・インド・中国から、インド・アメリカ・アフガニスタンを指す場合もあった。それぞれのグループに幅広く受け入れられるだけの理由があった。今回のアイデアは4カ国の指導者が、南シナ海、インド洋、アフリカに到る地域で防衛協力を行うということだ。」

Japan to chair first quadrilateral meeting in Manila next week | The Indian Express

 中国に対する対抗心という点では、日米豪よりもはるかに先んじているという印象があります。いずれ、おそらくは、今後3年程度で、日米VS中国という対立図式が明確になると考えられますが、その時にはインドは信頼出来る日本の同盟国となるでしょう。そして、共に中国と文字通り戦うことになるはずです。