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ユーロ終了のお知らせ

 ユーロと行ってもユーロビートじゃありませんよ。通貨のユーロです。そのユーロがこのところ揺れています。しかも、EUの中核国においてなのです。

 

 その中核国とはイタリア。現在イタリアでは野党が、ユーロとの並行通貨の導入を呼びかけているのです。そうすれば、成長と雇用を押し上げるというのが彼らの主張です。
  ファイブスター運動、北部同盟、それにシルヴィオ・ベルルスコーニ元首相のフォルツァ・イタリアが、来年に予定されている総選挙を控え、新たな通貨の導入を提案しているのです。
  並行通貨の提案は、野党の以前のユーロから完全に撤退するという呼びかけに取って代わりました。
 実際、3月の世論調査によると、イタリア人の約半分しかユーロを戻していないことが分かりました。現在、左派の民主党だけがこの提案に賛成していません。
 そこでイタリアの政治状況なのですが、現在のところ民主党五つ星運動が支持率トップを競い合っており、3位は北部同盟、4位はフォルツァ・イタリアとなっています。
 ロイターの報道によりますと、北部同盟の経済担当報道官、クラウディオ・ボルギ氏は「並行通貨を導入しておけば、われわれがユーロを離脱したくなり、欧州中央銀行(ECB)がユーロの流動性を閉ざして我が国を潰そうと試みたとしても、我が国経済は機能し続けることができる」と語っているそうです。
 イタリアという国は、どんなに下手な手を打っても、必ず最後は勝者の側にいるという興味深い国です。そこら辺が、ヘタリアのすごみなのでしょう。
 これに対して欧州中央銀行も黙ってはいません。既にエストニア政府が仮想通貨「エストコイン」導入を検討というニュースに対して、ECBのドラギ総裁は「ユーロ圏ではユーロが唯一の通貨だ」と反発を隠していません。ドラギ総裁は会見で「イタリアでの考えについてはコメントしないが、エストニアの決定については発言したい。ユーロ圏を構成する国は独自の通貨を導入できない。ユーロ圏の通貨はユーロだ」と述べています。
 この半年でユーロは存続可能かという問題が再び提起されると考えられます。