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サウジの核宣言

サウジアラビアでマッシャアラー!

 アジアでは、北朝鮮との核放棄が前進しそうです。その一方で中東は、イランVSアメリカ・イスラエルの戦争が今にも勃発しそうです。

  「トランプ大統領がイランの核合意から離脱した後の水曜日に、サウジアラビアは、もし地域のライバルであるイランも核合意から離脱するならば、核を所有すると宣言した。
 AFP通信によると、アデル・アル・ジュベイルサウジ外相は、水曜日に、サウジがこうした状況であれば核爆弾を製造するためには「何でもする」と述べた。
 この水曜日の外相の発言は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の3月の発言とも重なり合う。彼はテレビ番組「60 Minutes」で、サウジは核兵器は持つことを望まないが、「イランが核爆弾を開発すれば、我々もすぐに取り組む」と述べている。
 スンニ派サウジアラビアシーア派のイランとの間の緊張は高い状態が続いている。シリア・イラクといった中東の紛争ではそれぞれが対立し、多くの外部の専門家は事実上の代理戦争と考えている。
 サウジアラビアは、アメリカのイランとの核合意の離脱を支持している。そして、この合意はこの地域でのイランの行動に十分に焦点を当てていなかったと述べている。トランプ大統領は、火曜日に、イランとの核合意から脱退することを宣言し、核合意を「芯から腐っている」と表現した。
 「これは、恐ろしい、一方的な合意で、なされてはならない、しかしなされてしまった合意だ」とトランプ大統領は述べている。
 米国、イラン、ドイツ、フランス、英国、ロシア、中国それにEUが加わった2015年の合意は、イランが核開発を減速させる代わりに、経済制裁を解除した
 トランプの動きに対して、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイは、イランは核開発を再開できると仄めかしている。
 イラン議会の議員も同じような論調である。アメリカの国旗を炎上させ、「アメリカに死を」と叫んでいる。また、議員の中には、イランももはや合意を遵守する必要はないと主張する者もいる。
 しかし、イランのロウハニ大統領は、イランは他の国々との合意を遵守すると楽観論を崩していない。そして「イランは約束を守る国だ」と述べている。
 ヨーロッパ諸国の高官は、トランプの決定に失望を隠せない。しかし、ヨーロッパ諸国は合意を遵守すると確約している。
 フランスのマクロン大統領、英国のテリーザ・メイ首相、それにドイツのメルケル首相はトランプの決定を非難した。そして、合意に関わった諸国と「前向きに進む」と述べている。このことには、現行の合意の期間が終了しても、核合意の枠組は遵守するということも含まれている。」

Saudi Arabia says it will 'do everything we can' to build nuclear weapon if Iran does | TheHill

 トランプ大統領がイランとの核合意から離脱するといっても180日の猶予があります。ですから、すぐに戦争という訳ではありません。少なくともあと半年はにらみ合いが続くことになります。
 むしろ、イランが核開発を再開した場合、サウジも核開発を始めると宣言したことの意味は大きいと言えます。パキスタンの核開発に資金を拠出していたのはサウジアラビアでした。ですから、サウジはすぐにでも核武装が可能といえるのです。
 その一方で、イランだけでなく、イスラエルも強硬な姿勢を崩していません。今年というわけではないにせよ、中東はハルマゲドンに向けて一歩前進したとは言えます。

 英仏独にしても、トランプ大統領を批判したところで、自国の安全保障は自分達でお願いしますといわれればおしまいです。

 イランの状況は来年ぐらいから動き出すことになるでしょう。