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30年ぶりにやってきました。

 

 チベットとウィグルの問題は、共産中国が今後背負わなければならない十字架のようなものです。そのゴルゴダの丘習近平はやってきました。

 「 中国国営メディアは23日、習近平(Xi Jinping)国家主席チベット自治区(Tibet Autonomous Region)を視察中だと報じた。政治的にデリケートなチベットへの中国国家主席の訪問は、1990年の江沢民(Jiang Zemin)氏以来、約30年ぶり。
 中国中央テレビCCTV)は、習主席が飛行機から降り、中国国旗を振る民族衣装姿の群衆にあいさつする姿や、赤いじゅうたんの周りで歓迎するダンサーらの映像を放送した。
 習主席は21日に自治区南東部の林芝米林空港(ニンティ・メンリン空港、Nyingchi Mainling Airport)からチベット入りしたが、今回の視察旅行について国営メディアが報じるのは2日後のきょうが初めて
 CCTVは、習氏が「すべての民族の指導者らと大衆による温かい歓迎」を受けた後、ニャン川橋(尼洋河橋、Nyang River Bridge)を訪れ、ヤルツァンポ川(雅魯蔵布江、Yarlung Zangbo River)とニャン川の生態系や環境保護について学んだと伝えた。
 習氏はこの他、都市開発計画や農村活性化、都市公園建設の状況を知るため、林芝都市計画博物館(Nyingchi City Planning Museum)なども視察。22日には林芝駅に向かい、四川チベット鉄道(Sichuan-Tibet Railway)の工事計画を視察した後、ラサ(Lhasa)行きの列車に乗車した。
 チベット人支援団体「チベットのための国際キャンペーン(International Campaign for Tibet)」は22日、ラサの人々から提供された情報として、習氏訪問の前に道路封鎖や治安要員による市民活動の監視など「普段と異なる活動や、人の動きの監視」があったと発表した。
 習氏は、1998年に福建(Fujian)省省長として、また2011年には国家副主席として、これまでに2度チベットを訪れている。

習氏がチベット視察、中国国家主席として30年ぶり 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

習近平本人はこれまでに2度訪れているのですから、30年ぶりというのは間違いなのかも知れません。しかし、この30年間、中国の国家主席は一度もチベットには足を踏み入れていないのですから、チベットというのは中国人の頭の中では既に過去の話だったのでしょう。それが過去の話に終わらなかったのは、もちろんウイグルの問題が国際的に有名に成り、中国も何らかの対応を求められているので、まずは成功例としてチベットを見ておこうということだったのではないでしょうか。

 習近平は自己満足できたのでしょうが、国際社会は絶対に納得しないでしょう。