FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

崩れる軍事均衡

 

 戦争は仕方がないにしても、だんだんアメリカ側が劣勢になっているという自覚はあるようです。

 「 中国が急速に軍備拡張を進める中、米国では崩れつつある米中の軍事的均衡に焦りが強まっている。自信を深める中国が台湾や南シナ海東シナ海で軍事活動を活発化。米国に代わり、地域覇権を握ろうとする動きを加速させているためだ。
 「負け続きだ」。米軍筋は台湾や日本周辺有事を想定した紛争シミュレーションで、米軍が中国に敗北するケースが常態化しつつあると語る。
 2025年時点の米中両軍の戦力比較によれば、西太平洋に展開する空母は米国の1隻に対して中国は3隻。多機能戦闘艦は米国12隻、中国108隻と予想される。紛争発生時にアラスカや米西海岸から部隊を増派しても、中国が軍事上の防衛線として設定する日本列島から台湾、フィリピンへ至る第1列島線到着まで2~3週間かかるため、地の利がある中国の数的優位を覆すのは困難だ。
 インド太平洋軍のデービッドソン司令官は今月、上院軍事委員会の公聴会で、中国の軍拡が予想を上回るペースで進んでいるとして「通常戦力による米国の抑止力が崩壊しつつある」と警告。中国は当初、50年までに米国から覇権を奪うことを狙っていたが、「その目標を前倒しする可能性がある」と危機感を示した
 台湾に関しても、中国が今後6年間で武力行使を行う危険性が高まっていると強調。米政府は台湾問題における従来の「戦略的曖昧さ」を見直し、台湾との防衛協力を強化すべきだと訴えた。」

米、崩れる軍事的均衡に焦り 中国、予想上回る軍拡ペース:時事ドットコム

兵器の数だけで戦争は考えない方がよいと思いますよ。確かに物量で押されれば、敗北するのでしょうが、それは戦争とは言えないでしょう。問題は中国に「核を使うしかない」と思わせるまで、こちらが反撃できるかでしょう。

 ここでなぜか日本語で報道されていないニュースがあります。

「 共同通信は日曜日、複数の政府筋を引用して、日米の防衛長官が先週の会合で、中国と台湾の間で軍事衝突が発生した場合に緊密に協力することに合意したと報じた。
 ロイド・オースティン米国防長官は火曜日に岸信夫防衛相と会談した際にこの問題を提起したが、両国がそのような緊急事態への対応をどのように調整すべきかについての詳細についての議論はなかったと報道機関は報じた。
 日本は歴史的に、中国との関係で台湾の潜在的な緊急事態についてコメントすることを差し控えており、その姿勢は「両岸の緊張に対する平和的解決のための対話を奨励する」と述べた。
 オースティンと米国務長官アントニー・ブリンケンは先週、ジョー・バイデン大統領の内閣のトップメンバーによる最初の海外訪問で、東京で彼らのカウンターパートに会いました。
 オースティンとブリンケンは、日本との共同声明の中で、「既存の国際秩序と矛盾する中国の行動は、同盟と国際社会に政治的、経済的、軍事的、技術的課題を提示している」と述べた。
 日本の米国大使館からの即時のコメントは入手できなかった。日本の防衛省の代表はコメントを求められなかった。」

US, Japan defense chiefs affirm cooperation on Taiwan: Kyodo

  これで日本の潜水艦がPLAの軍艦をビシバシ沈没させることができます。日本の国際的な発言権は、それまでが考えられなかったほど強化されるでしょう。中国との戦争が終われば、国連の常任理事国入りはほぼ確実でしょう。

 結局、いくら机上演習しても、日本の開示がなければ、アメリカが負けるという結論が出つつあると判断するべきでしょう。