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オーストラリアをいたぶる中国

離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本

1次産品やせいぜい2次産品しか輸出できない国はつらいですね。

 「 中国商務省は27日、オーストラリア産ワインが不当に安く輸入されたと認定し、反ダンピング(不当廉売)で対抗措置を取ると発表した。輸入業者は28日から輸入額の最大212.1%の保証金を税関に納める必要がある。
 豪州が4月、新型コロナウイルスの発生源に関する調査を求めたことに中国は反発した。その後も香港問題などを巡り、米国と足並みをそろえ中国に批判的な姿勢を取る豪州に対し、圧力を強めている。対立の余波が幅広い農産品に拡大している。
 豪州のバーミンガム貿易・観光・投資相は27日、「今年に入り中国から科された様々な制裁は、(不当廉売などとは)別の要因によるものだとの認識が強まっている」と述べ、外交的な対立が背景だとの見方を示唆した。「中豪自由貿易協定(FTA)を通じて示された義務と矛盾するものだ」と批判した。
 今回の措置の対象は2リットル以下の容器に入った豪産ワイン。中国は8月、豪産ワインを対象に反ダンピング調査に着手していた。
 豪州にとって中国は輸出額の3割超を占める最大の貿易相手国。ワイン輸出も同様で、政府機関「ワイン・オーストラリア」によると、2020年9月までの1年間で中国は豪産ワイン輸出全体の39%を占める。
 中国は様々な豪産品を対象に追加関税や事実上の輸入制限を相次ぎ繰り出している。
 5月には「検疫上の理由」で一部の食肉輸入を停止した。その後、大麦の価格が不当に安いとして80%超の追加関税を課した。10月には石炭の輸入通関手続きに遅れが出ていることが判明、政府が豪産綿花を利用しないよう国内の紡績工場に求めたことも分かっている。」

中国、豪産ワインに反ダンピング措置 対立余波が拡大 :日本経済新聞

 オーストラリアに関しては、最初にファーウェイの危険性を指摘した国家でも有ります。それから次々と中国強硬策を採用し、クアッドにも参加しました。しかし、中国から見れば、鉱業農業しか輸出品がない国家ははなから軽蔑の対象で布かなかったのでしょう。その侮蔑の意識がこうした対オーストラリア強硬策に結実していると言えます。

 この状態はしばらく続くわけで、その間にオーストラリアは新たな顧客を確保しなければならないでしょう。