イージス・アショアを辞めた理由
この件については、河野大臣への風当たりが強いようです。当たり前ですよね。日本の国防政策の根幹であるミサイル防衛をあきらめてしまったのですから。これは大事件です。しかし、イージスアショアを辞めた理由は、単にミサイルの破片が落ちてくる程度のものではなかったのではないでしょうか。
つい今し方、河野大臣は自分のメールマガジンで次のように主張しています。
「中国の公表国防費は、速いペースで増加しています。
公表国防費は、この30年間で44倍、20年間に11倍、直近の
日本の防衛関係費は、この20年間、ほぼ横ばいでした。
2020年度の日本の防衛関係費は5兆688億円、中国の公表国
中国は、いわゆる第四・第五世代戦闘機を1991年まで保有して
しかし、国防費が急増するに伴い、第四・第五世代戦闘機の調達が
た。尚、自衛隊の保有する第四・第五世代戦闘機の数は309機で
同様に中国は、近代的な潜水艦を1991年の時点で保有していま
しかし、2020年、近代的な潜水艦を52隻保有しています。
自衛隊が保有する近代的な潜水艦は20隻です。
近代的な駆逐艦・フリゲートも同様に、1991年には保有数ゼロ
海上自衛隊の護衛艦は48隻です。
中国の海上法執行機関に所属する公船が、尖閣諸島周辺の領海に初
日本政府が尖閣諸島の所有権を取得した2012年以降、中国公船
2012年、日本の海上保安庁の保有する1000トン以上の巡視
でした。
2019年、海上保安庁の隻数は66に増えましたが、中国の海上
2019年に尖閣諸島の接続水域内で確認された中国公船の述べ隻
また、2019年4月から6月にかけて、中国公船が尖閣諸島周辺
こうした一方的な現状変更を目指す執拗な試みに対して、関係省庁
日中間の戦力ギャップにどう対処していくか、今後の大きな課題で
結局、通常兵器で中国軍に対してだんだん競り負けつつある、そのために防衛予算を府やさなければならないのだが、金のかかるイージスシステムだけでは守れそうにないと言う当たりが、河野大臣の本音なのではないでしょうか。
ここら辺の事情は米軍もよくわかっていたはずで、防衛省は米軍とは調整済みなのでしょう。それはアメリカ側から強い反対の声が上がらないことから、そう判断出来ます。
いくら自衛隊の潜水艦が優秀であっても、数で負けては仕方がないと言う認識が広がりつつあるのでしょう。
今後の展開を予想すれば、先制攻撃を可能にするための法整備、究極的には憲法改正、そして、イージスアショア停止によって余った予算を通常兵器の購入に充てるという事でしょう。
これは、危険度で言えば、前よりも中国との開戦の可能性が高まったということでもあります。
自民党内部では「常識がない」と散々批判されていますが、これで法的に先制攻撃が出来るように成れば、大きな金星になります。太郎さん頑張ってね。