FirstHedge 明日の投資情報

投資を搦め手で分析します。

中国人民解放軍海軍、核保有潜水艦は8隻体制へ

SSBN 598 USS George Washington Submarine Boomers Polaris Missiles Cold War old films DVD by SSBN 598

 上の写真はアメリカのSSBNのものですが、あくまでイメージと言うことで。

  結論から言えばタイトルの通りです。

「 新たな分析によれば、西側の観察者は、開発中の中国の原子力潜水艦の数を過小評価している可能性があるが、稼働数に関しては過大評価している可能性がある。特に、中国の核兵器を搭載したSSBNに関しては半分しか稼働していないようだ。
 Planet Labsが作成した渤海造船所とLongpo Naval Facilityの写真によると、「中国はまだ信頼に足るだけの海洋ベースの抑止力を保持していない」とモントレーにあるミドルブリー国際問題研究所のジェームス・マーティン非拡散問題研究センターに所属するキャサリン・ディルは述べている。中国の4つのJIN(または094)クラスの潜水艦のうち2隻は、運用されていないようだ。そして、渤海の造船所で整備や修理を受けているため、依然として信頼性が問題となっている。
 この評価は、国防総省の2018年の中国軍事報告書とCSISの中国のチャイナパワーグループの評価とは異なっている。というのも、後者二つの評価では、中国は4隻の094クラスの潜水艦が稼働状態にあるとされていたためだ。
 しかし、ディル氏と同僚のジェフリー・ルイス氏は、中国はこれまでに考えていたよりもさらに1隻の原子力潜水艦を開発していることに気付いた。彼らは五隻の潜水艦を建造中であり、そのうち、3隻が竜港で、渤海造船所で合計2隻が観測されており、中国が8隻の原子力潜水艦保有という目標を達成するうえで順調に進んでいることを示唆した。
 「中国は広範に核兵器プログラムの近代化を続けている」とディル氏は語った。 「SSBNプログラムには、核兵器のすべてが陸上のシステムにあるため、大きな重点が置かれている。これらのSSBNへの拡大は、中国の柔軟性と信頼性を高めることになる。」
 彼女は、「これらの観測は、2017年7月から2018年11月までの244日間のプラネット社の画像が利用できなければ、不可能だっただろう」と付け加えた。」

China Has More Nuclear Subs Than the West Believed - Defense One

 このレポートが正しいとすれば、現在運用されているSSBNは、2席しかないということでしょう。それに対して新たに急ごしらえで原潜を建造中ということのようです。

 現段階では、2隻では全体として運用できないといえます。つまり、実践で用いる水準にないということです。しかし、8隻体制になれば、堂々たる潜水艦隊になります。これらの原潜が、米国近海から米国本土に核攻撃を行えば、ミサイル防衛で防ぐことはかなり困難になるでしょう。

 とはいえ、そのためには東シナ海を通過せねばならず、米軍だけでなく、日本の自衛隊の監視網を越えなければ成りません。P3C対潜哨戒機62機、それにP1対潜哨戒機11機が哨戒する中を突破せねばならないのですから、かなり困難でしょう。

 ただ、中国側が量で押し切るようであれば、日米はこまったことになります。そこまで軍事バランスが傾かない前に開戦するというのが軍事的常識というものでしょう。ですから、何度も指摘している通り、対中軍事紛争は早い時期に起きるのです。