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日本のインテリジェンスは大丈夫なのか

 率直に言って、現在までは円滑に機能しているように見えます。北朝鮮のミサイル実験も事前に把握しているようですし、その背景として、何より情報本部の情報収集は円滑に行われているように見えるためです。

 しかし、その背後で、韓国の体制に疑問も提示されています。

  現在韓国では、アメリカのCIAに相当する国家情報院を解体するという話題で持ちきりです。

 中央日報によれば、

国家情報院が看板を「対外安保情報院」に変え、既存の職務から対共捜査機能を切り離すことを骨子とする国家情報院法改定案を出してからこれに対するさまざまな懸念が提起されている。歴代国家情報院長のほとんどは「南北対峙状況でスパイはだれが捕まえるのか」として国家情報院の対共捜査権廃止に強く反対する。対共捜査の特性上、情報収集と捜査が分離するのは困り、むしろ国家情報院を解体して捜査と情報収集を国家情報院ではない別の機関で担当させる方がましだとの問題提起も情報専門家らの間から出ている。対共捜査の迅速性、情報・保安維持の必要性などの観点から見れば国家情報院自らの改革案は今後対共捜査の空白現象を呼び起こす素地が明確にあるように見える。その上対共捜査機能をどこに移管するのか具体化してない状況で国家情報院が改定案を出したのは性急だったという批判も受けるに値する。 (以下略)

【社説】国家情報院改革は政権との絶縁宣言から=韓国(1) | Joongang Ilbo | 中央日報

 スパイ狩りというのは、いわゆるカウンター・インテリジェンスを指します。その機能を国家情報院から取り除くというのですから、ただ事ではありません。現在でも相当数の北朝鮮工作員が韓国内で活動しているはずですが、対共捜査機能を国家情報院の役割からはずすといっているのですから、今後は北朝鮮の韓国での秘密工作が一層激化するということになります

 このままでは韓国は平和裏に北朝鮮に吸収されることでしょう。そうなれば、在韓米軍も必要なくなり、本格的な日本VS韓国+中国という対立図式ができあがります。

 今後の米中、日中戦争は、韓国も敵方として現れる公算が高くなってきました。ここで表題の話に移るのですが、国家情報院がなくなれば、日本のインテリジェンスにも影響が及ぶという話をしばしば耳にします。こればかりは確かめようがありませんが、対馬海峡が対立の最前線になるという覚悟だけは固めておいた方が良さそうです。