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英国のEU離脱を支援する米国

 米英の特殊な関係は、第二次大戦前から気付き挙げられてきたそれこそ「特殊」な関係です。ですから、アメリカが英国に「仲良くしなきゃね」という念を押すときにはそれなりの戦略があると見るべきでしょう。

  「レックス・ティラーソン国務長官は,月曜日に、アメリカは、世界の他の部分での問題もあるけれど、英国との関係にとりわけ注意を払う必要があると述べた。
 「我々は多くの時間を,世界の問題を議論するのに費やしている。北朝鮮問題であれ、シリア、イエメンの問題であれだ。そして、しばしば,我々は我々自身の関係の重要性を忘れてしまう」と、隣に立っていた英外相のボリス・ジョンソンに述べた。
 「我々は二カ国間ベースでこの関係に、この関係の重要性に注意を払う必要がある」とティラーソン国務長官は付け加えた。
 ティラーソン国務長官は、月曜日に、ボリス・ジョンソン外相とテリーザ・メイ首相と会談した。ティラーソン国務長官とメイ首相は、イランの核合意の将来について議論した。その後、ティラーソン国務長官はロンドンの新しい米国大使館を訪れた。
 米英の関係は、トランプ政権の下ではしばしば困難にぶち当たった。英国でイスラム教徒によって行われた暴力を指摘する英国の極右集団のビデオに出演していたために、トランプは、英国の指導層から批判を受けた。
 メイ首相も、エルサレムイスラエルの首都と認定したトランプの決定を、「役に立たない」として批判していた。
 トランプ大統領は、今月初め、新たに建設された大使館の開館式を視察するためにロンドンへの旅行をキャンセルしたとのべた。それは、今回の大使館を巡る土地取引がまずい不動産取引だからだと述べている。
 トランプ大統領オバマ政権を批判しているが、大使館をナイン・エルムに移転するという決定を下したのは、ジョージ・W・ブッシュ大統領時代の国務省であった。」

Tillerson: Sometimes we forget importance of US-UK relationship | TheHill

 ここで気になるのはティラーソン国務長官が何を考えているかです。英国は現在EU離脱問題で苦境に立たされています。通商問題ではEU側とまとまらず、さらには北アイルランドとの国境をどうするのかという問題も未解決のままです。
 ここで、ティラーソンが米英関係が重要だというのであれば、英国のEU離脱による経済的ダメージを補うような米英の通商協定の締結という可能性もあるのではないでしょうか。この点については、続報を待ちたいと思います。